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王道な学園での生活-3
そんなわけで、寮へと仕事を持ち帰ってやったり転校生を送り届けてからまた生徒会室に来てやったりと役員はぐったりしていた。会長なんか朝飯どころか夕飯まで作ってくれるようになっていた。遠慮すると「俺の楽しみを取るのか!」と怒るので好きにさせることにした。自然と会長の部屋に泊まる事になった俺は朝から夜寝るまで会長に世話されている。かろうじて着替えとトイレと風呂は一人だ。このままだと何もできなくなりそうで怖い。うちでは姉中心なのでこんなに世話をされた事がないのだ。会長は俺をどうしたいのだろう…と夕飯を食べた後、会長の部屋で持ち帰った書類をやってしまっているうちに寝てしまい朝、会長の無駄にでかいベッドの上で起きるという生活をしながら疑問に思うのだった。
姉が言うところの王道転校生だけが騒がしい昼飯を食堂で取った後、眠すぎてぼーっとしていた俺は授業中少し居眠りをしようかなんて考えながら階段を下りていた。そこへ何故か転校生が突っ込んできたのだ。「俺の話を聞け!!!!!」と。逆に言いたいお前は階段で人を押したらいけないと教わらなかったのか!と。しかし、言えなかった。
なぜならば、気が付いたら身体が浮いていたからだ。いや、落ちていたからだな。ついでに転校生も落ちてるらしく「ぎゃー!」という叫び声が聞こえた。
咄嗟に頭を打たないようにと抱える事は出来たけど、会長が俺の名前を呼ぶ声が聞こえた瞬間意識を飛ばした。
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