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第12話
その後、割り当てられた自分の部屋に僕は籠った。引っ越しの片付けをするーー蒼真さんが手伝いを申し出てくれたけど丁重にお断りしたーーためだ。
段ボールだらけの部屋に座り込むと長い息を吐く。ロボットになるのは思いのほか疲れる。ロボットモード解除、通常モードに移行せよ。なんてね。
僕は黙々と片付けに集中した。一人は何て快適なんだ。とてもはかどって夕方には殆ど片付いた。
でも、かなり疲れてしまって。僕は休憩のつもりでベッドに寝転がると、あっさりと眠りに落ちていった。
***
断られてしまったが、一人ではやはり大変だろうと思い僕は聖くんの部屋をノックした。
だが返事がない。心配になった僕は「聖くん……?」とドアを開けた。
すると、当の聖くんはベッドで寝ていた。部屋はほぼ片付いている。疲れたんだな、と僕は微笑ましくなって寝ている彼に近付いた。頑張り屋の聖くんは僕の存在に全く気付かず、すやすやと寝息を立てている。
男の子に対して失礼かもしれないが、聖くんはとても可愛い子だ。
透明感のある白い肌、艶やかな真っ直ぐの黒髪、吸い込まれそうな程の大きな目、そして桜色の唇。小柄で華奢な体は守ってやりたくなる。
はっきり言って一目惚れだった。性格も大人しくて素直。
可愛い。とても可愛い。
だからこそーー心配だった。
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