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第21話 アダ名
桜井side
「んんっ眩しい…。」
ゆみこが目を擦る。
そして目を開けた。
「ゆっくんおはよう。」
「オハヨウゴザイマス。」
ゆみこが目を覚まし、豊に挨拶するが、また寝ようと目を閉じる。
「姉さん!聞きたいことが!」
「ふぇ?」
ゆみこは豊の必死さに驚き、目が覚めた。
「ゆっくんが必死とかウケる!」
ゆみこは起き上がり、けらけらと豊を指差して笑う。
それを見て譲はため息をついた。
「相変わらずマイペースだね~。」
豊はそれどころではない。
洋とのスクールライフがかかっているのだ。
そして、何よりも尻が堪能できなくなる。
「あの桑名夢華の噂を知らないか?」
豊の言葉にゆみこはぴくっと反応した。
「あぁ?あのビッチ?」
マイペースなゆみこは普段しゃべり方もマイペースだが、桑名に関しては違うようだ。
「ビッチ?」
翼はその言葉に反応した。
「女の間じゃ有名だよ。貢がすの得意だからホステスってアダ名ついてるよ?」
そんなことを知らない男3人は固まった。
「ホステス?って、あの女性が着飾って男を接待するあれ?」
豊は想像できず、聞き返した。
「うん。」
3人はどうしても想像できない。
「よく言われてるよ、ゆっくん。ちなみに婚約者とは一回しか会わなくて、貢いでくれるおじ様の子どもを孕めるかが勝負って言ってた。」
3人は驚いて固まった。
「どしたの?」
3人の様子を今察したゆみこは首を傾げる。
「いや、その…。そこまで強烈だとは思わなかった。」
翼の言葉に他2人は頷いた。
「女の世界とかこんなもんだよ?」
女の世界なんて知りたくなかったと思った3人だった。
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