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8話*ルイスside*

「誰・・・?」 声のする方に顔を向けると、黒髪の左目に眼帯をした、俺と同い歳くらいの子供がいた 「あぁ、俺は・・・ノアだ」 ノア・・・ ドクン___ 彼を認識した途端、心臓が高鳴りをした 心臓が苦しくなり、そこの部分を握りしめながら蹲る ドクンドクンと、血が激しく全身に滾る様だ 「お、おい、大丈夫か?」 彼、ノアは俺に駆け寄って支えてくれる 彼が触っている部分が、熱を持って甘く蕩けそうになる この感じ、もしかして・・・ 運命の番・・・? 彼に触られるだけで熱くて熱くて、蕩けそうに心地いい 彼が欲しい ポツンと思った事に、自分自身驚いた 俺ってこんな事思う人だったけ? それとも、σの本能が現れた? 何方にせよ、こんな感情・・・怖い 箍が外れ溢れる様に彼を求める 彼はきっと、僕が運命の番だと分からないだろう 「おいって!大丈夫なのか?体熱いぞ」 俺の体をゆすりながら必死に聞いて来た 僕は小さく頷いた フェロモン抑制剤飲んでて良かった 多分、飲んでなかったら今頃、Ωフェロモンが大量分泌されていただろう 「お前、家何処だ?連れてってやる」 「え、あっ、ちょっ!?」 彼は俺を軽々と抱き抱えた コレって、よく父さんが母さんにやっているお姫様抱っこって奴じゃ! 多分俺の顔は一瞬でわかるぐらいに真っ赤になっているだろう もう、身体中ジンジンして痛いし痒いし、もうヤダ 「此処か?」 眉間にしわを寄せて聞いてくる彼に何度も頷く 目の前の家のボロさに怒っているのかもしれない 家に着いた頃には、身体中が熱で浮かされ、甘い痺れによって力が入らなくグッタリしてしまった コンコンと2度ほどノックをする 「はーーい。何方様ですか・・・って、ルイス?!」 彼の腕の中の俺を見て、母さんが慌て始めた 「え、発情期?!いやでも、症状が違うよね!え、ちょっどうしたら!!」 落ち着け アワアワする母さん心中で突っ込む 「落ち着いてください」 「え、あ、はい」 彼の一言で冷静さを取り戻した 「ベッドに寝かせますので、案内して貰えますか?」 こちらですと、母さんは彼を案内した 見慣れた俺の部屋に入り、俺を優しくベッドに下ろした 「すみません。俺、これから予定がありますので、これで失礼します」 そう言って、一礼してベッドを離れて行った 彼が離れて行った事に気付き、行かないで!待って!と腕を伸ばしたが、宙を仰いだだけだった そして彼は、そのまま家を出て行った

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