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16話
「___ま、___さま、ノア様」
誰かに肩を揺すられて瞼を開ける
「ん・・・?誰・・・」
「ノア様、寝惚けないで下さい」
目を開けると、イケメンがいた
「ルイス・・・か?おはよ」
「おはようでは無く、夕飯のお時間です」
夕飯・・・?
もうそんな時間か
「いや、いらねえ。腹減ってない」
昼食べた後からずっと寝てたっぽくて、食欲が湧かない
「あ、あの・・・、頭を・・・」
頭?
首を傾げてルイスを見上げた
頭、枕硬い、見上げる?
あ、膝枕のまま寝てたんだ
「あ、すまん。重かったよな」
律儀に今まで膝枕の状態でいてくれたのか
頭って結構重たいし、膝痺れたよな
「い、いえ!そんな事は・・・。唯・・・」
「唯?」
「いえ、何でも御座いません!お夕食の準備をして参ります!」
「あ、おいっ!待てって!」
ピシッと立って、ロボットのようにぎこちなくドアに向かって歩いて出て行った
俺の言葉を無視して
暫くして食事が運ばれて来た
肉やら魚やら、1つのコース料理が出来そうだ
「だから要らねえって。俺は腹減ってねえから食わねえぞ」
「そんな滅相も御座いません!」
「会話が迷子になってる!!兎に角俺は食わねえからな。折角持って来たんだから、お前が食え。俺に付き合ってて腹減ってるだろ?」
「そのような事を致す事は出来ません!シェフがノア様の為にと作ったものです。ですので…「だから何だよ!良いから食え。俺は食わん。お前が食わねえなら捨てる」
「捨てッ?!」
腹減ってねえのに食えるか
「ほら、あーん」
俺は、羊の肉の料理を小さく切ってルイスの口元に持ってった
「え、あ、ノアさm……むぐ」
「ほら美味えだろ?食え食え」
次々と料理をナイフで切ってはルイスの口の中に突っ込んで行く
騎士も魔術師も料理は賄われるが、結構質素らしい
質より量、食べて食べて体力を付けろって感じらしい
だから、こんな見た目綺麗な料理は、食べる機会が殆ど無いだろう
「ちょっ!ノア様ッ!!!」
俺が椅子に座って、ルイスが横に立っている
何とも行儀が悪い
絶対周りが見たら卒倒するだろう
でも、焦っているルイスの顔がとても面白い
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