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18話
「ルイス、今日は狩りに行くぞ」
空は雲1つ無い晴天
風も強くなく弱くなく
天候に恵まれているサミアは季節と言うものが無く、1年中何故か春のように暖かく涼しい
中には、一年中雪が降ってる国や、夏のように暑い国もある
まあ、そんな事はどうでも良い
「どちらまで?」
ソファーに座っている俺の横に座っているルイスが俺を見て言う
んーー・・・
そうだな・・・
兄貴から回って来た書類には、最近頂点捕食者が増え動物ピラミッド成らぬ魔獣ピラミッドが逆三角になっているから、戻して来い。だそうだ
要するに、ライオンが増えて、その他下位動物が減って来たと。そんで、自然界のリズムが崩れたから、ライオンを減らしてその他下位を元の数にしろと
簡単に文書に纏めやがって・・・
自然相手って、簡単じゃねえんだぞ?
ライオンに当たる頂点捕食者は、確かエリオッドって言う全長20m超えの大型雑食魔獣だ
形としては、巨大蜘蛛である。しかし、土竜の様に潜るので、此れがまた捕え辛い。1体相手にするだけでも騎士が何百人も必要で、捕獲難易度はSSに相当する
大体、一つの森に1体が基本で、2体になってしまった時点で、ピラミッドは逆三角を示す様になってしまう。ライオンよりタチ悪い
早く殺処分してしまわなければ、忽ち他の魔獣達が消えてしまうだろう
しかし、エリオッドを侮るなかれ
敵にすると厄介ではあるが、奴の皮膚はマントにすると攻撃の殆どを遮断出来る優れ物だ
後は、血は魔力回復薬になるし、内臓は妙薬の素になるらしい
よって、売買価格が尋常ではない
使い道だけを聞けば最高なんだが、人間じゃ相手にすらならないんだよ
まあ、あのお兄様の頼みだし、行きたく無いが行ってやろう
目的は・・・
「ヒューランの森。目的は、エリオッド。以上」
「え?」
俺の言葉を聞いて、ルイスは固まった
そりゃそうだろう。多分、ルイスは見たことも戦った事も無いだろう。聞いた事は有るだろうがな
「ほら、さっさと準備しろ。持ち物はそうだな・・・、何時もと同じチョコと水で良いや」
普段、魔獣討伐に行く時の持ち物をルイスに言う
「ノア様!エリオッド討伐をお一人でですか?!」
「兄貴からの討伐願いだ。お前は初めてか?まあ良いや。さっさと準備して行くぞ。日が暮れちまう」
「何故その様に軽いのですか?!エリオッドですよ?討伐ランクSSのッ!」
「そうだな。なる様になるから気負わなくて良いから。ほらほらレッツゴー」
俺はルイスの首根っこを掴んで、部屋を出た
先ずは厨房に行き水筒に水を汲む。後は腹を満たす為にチョコを貰う
準備終わり
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