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21話

「ノアー、ご苦労だったね〜」 「兄貴・・・」 城に戻ると、廊下でバッタリと兄貴のノエルに出会した 後ろには相変わらず専属騎士で仏頂面のユランが立っていた ノエルは俺とは正反対の白っぽい金髪で若干蒼色の瞳 同じくらいの身長だが線が細く華奢ではあるが、王子という言葉がぴったりだ 「あ、ルイスもご苦労様」 ルイスはノアを見た瞬間、膝を地面に着いた そんな事しなくて良いのに 「その様なお言葉、誠に勿体無いです」 俺は膝を付いてるルイスと目の前の兄貴を交互に見た 「ねえノア、ルイスって相変わらず真面目でお堅いんだね」 「いや、それはお前の前だからだろ」 「いやいや、ユランでもこんなに堅苦しく無いよ」 「だからそれは、お前が時期王の立場だからだろ」 俺の方に寄って来て、コソコソと耳元で話す 「何度言えばあの堅苦しさが無くなるのかな?」 「多分一生無理。兄貴が王位継承権放棄すれば良いんじゃね?」 そうすれば、少しはマシになるんじゃ 「じゃあ、ノアが王位を「断る」ちょっと、まだ全部言い切ってないんだけど」 「俺が王位継承しろって言いたいんだろ?んなの面倒臭いわ」 「言うと思った」 呆れた様に兄貴は笑った そして俺は、未だ膝を付いているルイスに立つ様に命令した 「とゆうか普通なら、俺より優れているお前が王になるべきだと思うんだがな・・・」 「魔力がって事か?」 確かに、兄貴よりそこら辺は優れているとは思うが・・・ 確か兄貴は2属性持ちだったな 水と炎 両親の両属性を受け継いだんだっけ 「それもあるけど他にもさ、頭良いだろ?」 「どこが。俺は兄貴の裏で仕事してる方が良いんだよ」 「このメンドくさがり」 「そうですよ。じゃ、俺は兄貴が回して来た大量の書類の整理があるからまたな」 「あぁ、そうだった宜しくね。期限は1週間程度だから」 「はいよ」 俺は適当に返事をしてルイスを連れて部屋に向かった

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