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近くて遠い【5】
出入りを繰り返す、ソレを離すまいと中の壁がぎゅうっと締め付けてくるせいで若干引き抜きにくい。
そのせいで引き出す時も挿入する時も同様につい力が入ってしまう。
ごりごりと前立腺を押し上げるように出し入れを繰り返してやると、礼二が、悲鳴のような喘ぎを上げて腰をぶるぶると震えさせて、陰茎の先端から蜜を噴出した。
「あ゛ーーーーっ! あっあ゛! んひぃ、おくにぃ……おくにあたっ……んんああ゛あああっ!」
先端の出っ張りの部分がぐりぐりと前立腺にあたり、内壁の粘膜をえぐり、強烈な快感に礼二がガクガクと痙攣したように全身をびくつかせて、大泣きし始めたのを見て翼がハッとして突き入れていたシャワーヘッドを抜こうとした。
「あっ! ぬいちゃらめぇ……!」
礼二が引き抜かれそうになったシャワーヘッドを抜かれまいと、右手を伸ばして翼の手首を掴んで止めた。
「つばしゃぁ、もっと、ぐちゅぐちゅってして」
礼二にそうおねだりされるままに、翼は引き出そうとしていたソレをぐちゅりと突き入れて、引き出してまた強く奥まで突き入れてやる。
「ふああああああっ! んぐぅ……! ふごい、おくまでひもちいぃっ!」
固くて長いモノで突かれると熱くなってふわふわして、身体の奥がジンジンして、だんだんと不思議な感覚になる。
こういうのが気持ちいいということなのだと佐藤に教え込まれた礼二は、しきりに気持ちいいと舌ったらずな甘えたような声で口にする。
先端部分の出っ張りがピクピクと絡みつく内部の肉を掻き分けるように進入してきて、ゴリゴリと奥にあたるのがたまらなく、気持ちがよかった。
やっぱり前なんかより、後ろの奥まで突かれるのが気持ちいいと、礼二は再確認して、顔を嬉しそうに綻ばせた。
翼は礼二をイかせてやろうとシャワーヘッドを激しく突き入れながら、彼の陰茎を扱いてやる。
亀頭部分の割れ目をなぞるように人差し指で擦りながら、たまに大量に蜜をピュッピュッと噴き出している穴に軽く爪を立ててえぐるようにして弄ってやる。
蜜を吐き出している穴を塞ぐように弄ってやると礼二が開いたままの足をビクビクと震わせて、開きっぱなしの口から涎をだらし無く垂れ流して、気持ち良さそうに媚びたような甘ったるい声を荒い吐息と共に吐き出す。
「ひゃはぁ、あっ! ああああっ!」
尿道口をほじるように軽く爪を立てて、指先を小刻みに動かして、蜜を掻き出すようにしてやると、淡い色をした幼い陰茎がビクビクと脈打って、シャワーヘッドをくわえ込んだ穴がぎゅうっと締まり引き抜きづらくなってくる。
翼はそんな礼二のいやらしすぎる姿を見て、だんだんと煽られていく自らの欲望を堪えるのに必死だった。
自分はともかく今度こそ兄を先にイかせてやらないとかわいそうだと思い自身の陰茎を扱きたい衝動をぐっと堪える。
前の穴と後ろの穴を同時に犯される快感に蕩けた表情で礼二が翼の肩にぎゅっとしがみついた。
前の穴も後ろの穴も一緒にぐちゅぐちゅされると気持ちいい。
礼二は今、幸福感でいっぱいに満たされていた。
翼にいやらしい事をいっぱいして貰えて、嬉しい。
体だけじゃなくて心まで満たされる快楽の心地良さに、緩んだ笑みを浮かべながら涙をぽろぽろと零して、翼にキスをねだるように顔を寄せて薄く開いた唇から舌を差し出す。
礼二がぎゅっと瞼を閉じて唇を寄せてキスをねだっているのに気付いた翼が、彼の桜色の唇を塞いだ。
差し出された舌に自らの舌を絡めて、くちゅくちゅと咥内を掻き混ぜてやる。
礼二も翼の舌の動きに答えるようにたどたどしく舌を動かして、少しでも多く翼の咥内から流し込まれる唾液を啜ろうと喉を鳴らして飲み下してゆく。
時折、舌の根が抜けそうな程に翼に舌を吸い上げられると、背骨を微弱な電流がかけぬけるような快感が走り、腰が震えた。
激しい水音を上からも下からも響かせながら、礼二は熱くなってジンジンとする腰を無意識に動かして、揺すって突き入れられているソレを最奥まで受け入れる。
深い口付けを繰り返ししながらも後ろを突かれて前を扱かれて、ぷるぷると全身を小刻みに震わせながら、さらに真っ赤に頬が染まり、目元からは涙を零し、口付けをしたままの口端から唾液を垂らして、顔中を体液でぐしゃぐしゃにしながらも快楽に緩み蕩けきった、嬉しそうな表情をする。
長い口付けを終えて、翼が唇を離すと、名残惜しげに礼二の舌が彼の舌先を追いかけるように伸ばされ、粘性の強い唾液が糸を引き卑猥な橋を作ってこぼれ落ちる。
「ふあぁっ! はぁん、あああん!」
「兄貴、そろそろイきそうか?」
「うんっ、あっ!でるうぅっ!」
礼二がそう言ったのを聞いて翼は陰茎を扱いていた手を下方に滑らせて、張り詰めている袋の部分をぎゅっと握り込んで、射精を促してやる。
そうやってしながら届く限りの奥にまでシャワーヘッドを突っ込んでやると礼二が長く伸びた叫びをあげて、射精をして白濁を吐き出した。
「あああああーーっ!」
既に四回目の射精である為、精液の量は少なく、半透明で大分薄まっていた。
それもあってかドライオーガズムでイッた感覚が強く強烈な快感が尾を引き長く続いた。
「ふあああぁぁ……」
快感にピクピクと身を震わせて、あっちの世界へと旅だってしまった礼二の中から突き入れたままのシャワーヘッドをずるりと引き抜いた。
太く固いモノで突かれまくった粘膜が外側に引き出されて、前よりもさらに拡張が進んでしまった蕾はぽっかりとだらしなく口を開けたままヒクヒクと開いたり閉じたりを繰り返して喘いでいた。
中の赤く腫れた粘膜がぽっかりと開いた穴からピクピクと 蠢いているのが見える。
せっかく、薬を塗り込んでやったのに前よりさらに惨たらしい有様になってしまったその部分を見て、酷い罪悪感に苛まれた。
ヒクヒクと開け閉めを繰り返しながら、前から垂れてきた先走りだか腸液だかわからない透明な汁を垂らしているそこを指で拡げてシャワーのお湯をかけて綺麗に洗い流してやる。
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