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見る者見られる者そして繋がり【11】

   真澄に口でしてもらった時の彼の咥内の粘膜のぬめりと感触、そしてちょうどいい力加減の締め付けと舌技を思い出すとその時の強烈な快感を思い出して自然と下肢が熱くなりじわりと蜜が幹を伝って零れ落ちる感触にさえ感じてしまう。  屋外で全裸で真澄の肉棒を吸い立てて奉仕しているという異常な状況さえ快楽を強めてより自身を煽る為の要因の一つでしかない。  自覚がないようだが龍之介は虐げられることにも感じることが出来る素質を持っている。  表立っては出てはいないが被虐願望が意識の奥底に潜んでいる。  真澄をわざと怒らせるようなことを言ったりしたりしてきたのだって数え切れないくらいにあるが、学習能力が著しく低いだけが理由ではないようにも思える。  ただ、それに当の本人が気づいていないというだけで……龍之介のそういった負の部分を引き出して自覚を持たせることが出来れば、彼を自分のものに出来るかもしれないと真澄は考えていた。  龍之介の負の部分を満足させてやれるのはきっと自分だけだ。  龍之介の奥底で眠る、被虐願望を満たしてやることが出来るのは――  翼や虎次郎ではきっと龍之介のそういった部分を本当の意味で満足させてやることは出来ないと思う。  特に虎次郎とは龍之介がどこまでいっているかは分からないが、あの二人は普通の友人同士とは違う、何かを感じる。  特に龍之介を見るときの虎次郎の目つきを思い出すと今でも憎悪と虫唾が走る。  まるで恋する女のような熱を含んだ視線――  見ていて何度その首に手をかけてしまいたくなったか分からない。    殺意が沸くのを抑えるのに必死だった……龍之介と虎次郎が違う学校へと通うように仕向けて離れ離れにしたのは自分だ。  龍之介がこの学園へと入学して虎次郎から引き離すことが出来るまでの辛抱だと自身を戒めてきた。    けれど今こうして虎次郎と龍之介を引き離しては見たものの龍之介は相変わらずで心ここにあらずといった感じで真澄の話を言葉半分に生返事をしながら聞き流したり、物思いに耽っているときが増えたように思える。  きっと違う学校へと入学することになっている離れ離れになった幼なじみの事を考えているのだろう。 そんな龍之介を見ていると嫉妬心が沸々としてイライラが募り、つい彼に辛くあたってしまうのだ。  自分を全く見てはくれない龍之介に憤りを隠せない……自分は龍之介の事しか考えてはいないのに、彼はそうではないという事実に打ちのめされてだんだんと自分の内面がどろどろとした黒い感情にじわじわと侵食されていくのを感じていた。   破滅への足音が背後まで徐々に静かに、けれど確実に迫ってきているのを感じる。  自分は一体、いつまで正気を保っていられるだろうか?  自分で自分が分からなくなるほどに精神が侵された時、どうなってしまうのか――? ならば、そうなる前にいっそ、この手で――。  何がそんなに真澄を苛立たせているのか龍之介には理解できずにただ苦しさから逃れようと必死になっていた。  喉奥に真澄の肉棒の先端が当たるたびに嘔吐感に襲われて、胃液がせりあがってくるのを堪えるので精一杯だ。  口が完全にふさがれてしまい苦しさから鼻で呼吸をしようと涙と鼻水でぐしゃぐしゃの顔を歪ませていた。  真澄の肉棒が激しく出入りするたびに口端からどろりとした唾液がぼたぼたと伝い、龍之介の首筋から胸、下肢にまで零れて汚していた。 「う…うぐ……ぐぶぅ…ごふっ……」  酸欠で顔を真っ赤にして真澄の肉棒が喉の奥にまで侵入してきて抉り、出入りするのを止めようと爪を立てていた龍之介の手の力がだんだんと弱まっていく。  頭を完全に固定されて、強制的にイラマチオをさせられて肉棒を飲み込まされながらも、龍之介の下肢でそそり立つモノは萎えることなくビクビクと脈打ちながら蜜を噴き出して震えていた。  自分の意思とは無関係に無理矢理、喉の奥まで犯されているのに、萎えることのない龍之介の肉茎に気付き、真澄が薄ら笑いを浮かべて龍之介を嘲笑う。   「ははっ……こんなふうにされても全然萎えないじゃないか? 君は本当はこんな風にされることを望んでいるんだろう?」  真澄に言われた言葉を否定したくとも、頭は固定されて口も塞がれている龍之介は反論のしようがない。 「上からも下からもだらしなく垂れ流してよっぽど好きなんだな……」  真澄に言われた言葉に反応して目を見開いて、大粒の涙を溢れさせて彼を見上げる。  こんな酷いことをされるのが好きなのだと言われて龍之介はそれを否定したかった。  けれど、下肢で完全に形を変えて脈打つそれが、真澄に言われたことが事実であることを証明しているような気がして、羞恥と屈辱で顔を真っ赤にしながら、肉茎の先端からさらに大量の蜜を溢れさせた。 「ぐっ、ううっ…うげうぅっ!」  龍之介の醜い嗚咽を聞きながらも真澄の腰の動きは早まっていき彼の喉奥を抉り続ける。  顔中を体液でぐしゃぐしゃにしながら、小さな口いっぱいに真澄の凶悪な肉棒を飲み込んで頬を紅潮させている龍之介の姿を見ながら、だんだんと射精感が込みあげてくるのを感じた。  このまま龍之介の喉の奥に精液をぶちまけて飲ませてやろうと、腰使いを激しくしてガンガン龍之介の咥内の粘膜と喉奥を犯して、突き上げる。  涙を溢れさせて白目を剥きそうになり、痙攣し始めた龍之介を見て、真澄は彼を正気に戻そうと彼の左頬を振り上げた手の平で叩いて覚醒を促した。  懸命に奉仕し続けている龍之介を見下ろしていた真澄の両手が彼の首へと伸ばされる。  このままこの少年の細い首を掴んで、力を込めればすぐにでもその息の根を止めて自分だけのものにすることが出来る。  龍之介を見ている真澄の目はどろりと濁って、既に何も映してはいなかった。  だが、しかし、この世でもっとも愛している者をその手にかけるということは何より辛い選択のはずだ――  そう考えて衝動のままにそれを実行してしまいそうなのを抑え込む。  限界にまで追い詰められた時の最終的な手段としてそれを頭の片隅に置いて龍之介と接してきた真澄だったが、予想していたよりも早くに自身が少しずつ壊れていく音が聞こえるような気がした。  それが幻聴であるかどうかは定かではないが、確実に迫ってきている。  まだだ――まだ、龍之介をこの手にかけるのはまだ早い。  真澄は龍之介の首へと伸ばした自身の腕を彼の両頬へとかけてその頭を固定して動けないようにした。  無心に奉仕しつづけていた龍之介は真澄のものを3分の1ほど飲み込んだままの状態で左右の頬をそれぞれの手で掴まれて固定され、目を白黒させながら彼を見上げていた。 「このままじゃいつまでたってもいけやしない」  真澄に淡々としたまるで感情のこもっていない棒読みのような声色でそう言われて龍之介は目を見開いて自分を両手で掴み、動けなくした相手の様子を伺うように恐々と見上げる。 「最初の頃に比べれば確かにうまくなった――けど、まだだ」  そう続けて言う真澄の台詞を目を見開いたまま動けずに聞いている龍之介の両頬を固定したまま自らの腰を突き出してさらに彼の喉の奥にまで肉棒を差し入れる。 「ぐぶっ! ごっ…うぐえぇっ、げっ、ふぐうぅっ!」  喉の奥まで突かれて、苦しくてえづいた龍之介の口から醜い嗚咽が零れた。  眦いっぱいに涙を浮かばせて目を見開いて、真澄の両手を必死で掴んでそれを止めさせようと抵抗し始める。 「うぐっふ…うげえぇっ…ぐほっ、がはぁ…んぐぅっ!」  龍之介の抵抗などお構い無しで腰を突き出して龍之介の咥内をかき回して喉の奥ぎりぎりまで自らの肉棒を飲み込ませて前後に動かした。 「もっと奥までくわえ込んで飲み込んで奉仕しろよ! 本気になってやれよ!」  真澄にそう言われてガンガン腰を使われて喉の奥まで抉られ犯されて、龍之介はそれから逃れようと必死で真澄の両手に爪を立てて掴んで、外そうと抵抗するばかりだ。  肉体的に快楽を得るだけの行為であっても相手があくまでも正気を保っていて覚醒している状態でなければ気にいらない。  激しく頬を打ち付けられてビンタを喰らい、龍之介は飛びそうになった意識を無理矢理、浮上させられて、再び、喉奥を乱暴に突き上げられ穿たれる苦しさに喘ぐ。 「うぐぇっ……ぐぼっ……ふぐうぅぅーっ!」  爪を立てて再び真澄の拘束から逃れようと必死で抵抗し始めた龍之介を無視して射精感の赴くままに、彼のぎりぎり届く喉の奥の奥にまで肉棒を突き入れて飲み込ませてから、溜まりきっていた欲の全てを吐き出した。 「……ごっ…ぐえぶっ…ごぶ…っ!」  龍之介の喉奥に向かって大量の精液が叩きつけられるように送り込まれて、ごぼっごぼっとロートで液体を送り込むときのような音が聞こえた。  容赦なく自分の喉奥に吐き出された大量の精液に溺れそうになりながら、苦くてねっとりと粘膜に貼りつき、滴り落ちてくる白濁をごくごくと飲み下して胃袋へと送り込んでゆく。  飲み干さなければ咥内と喉奥に大量に吐き出された精液で溺死してしまう。  龍之介が苦しそうに眉根を寄せて、飛びそうになる意識を奮い立たせて必死の形相で精液を飲み下している様子を真澄は冷たく静かに見下ろしていた。  死にたくない・・・死因が同じ男のものを咥えて喉の奥に精液を大量に吐き出されての溺死だなんて、絶対に嫌だ。  そんな情けない死に様では死んでも死にきれない。    憧れている戦隊モノのヒーローのように誰かを守ってかっこいい死に方をするならまだしもこんな……龍之介は朦朧とする意識の中でそんなことを考えながら真澄の精液を飲み込んでいた。  龍之介が一滴残さず自分の精液をごくごくと嚥下して飲み終わるまで見届けてから真澄はようやく自身の欲と猛りを静めて彼の咥内から唾液に塗れた肉棒を引き抜いた。  やっとの思いで真澄に喉の奥にぶちまけられた精液を飲み下して口を解放されて咽ながら酸素を胸いっぱいに吸い込んで、荒い呼吸をヒューヒューと繰り返して平らな胸を上下させていた。  首筋から伝い落ちて滴る大量の唾液に塗れた薄い胸板の上で、ずっと固く勃ちあがったままの乳首を真澄に摘み上げられて指先でぐりぐりと押し潰される。 「はーっ……はあっ…は…ふぅ…ふあ…あぁんっ」  荒い息を吐きながら酸欠状態で意識が朦朧としている龍之介の口から途端に無意識に甘い声が零れる。  ふいに下肢を見やると龍之介の陰茎はビクビクと脈打ち、青く茂る芝生へとドクドクと白濁を飛ばして達したばかりのようだった。  真澄が龍之介の喉奥に精液を吐き出した瞬間に彼もまたそれに誘発されるように射精していた。  まるで精液を搾り取るためだけの人形のような酷い扱いを受けて、苦しかったはずなのに、真澄に喉の奥へと熱い精液を注がれた瞬間に白濁におぼれそうになりながらもつられるように射精していた。  真澄が言っていた言葉を思い出して、龍之介は白む意識を奮い立たせて彼を見上げる。  これは龍之介が望んだ事なのだと彼は言った。 「……っ」  (こんなこと俺は望んでない。  こんな苦しくて辛くて、酷い扱いをされることなんて、これっぽっちも望んじゃいない!)  龍之介のそんな思いを裏切るように今さっき達したばかりで下肢を濡らす白濁が足の間を伝い青草の上へと流れ落ちる。  糸を引くそれは龍之介の足の間で卑猥な橋を作りとろりと線を描いていた。 「はははっ! 射精するほどイラマチオが気に入ったならこれから毎日してあげようか?」  龍之介を見下ろして、真澄が口端を意地悪く吊り上げて嘲笑う。 「いい加減、認めろよ。 君は酷くされるのが好きなマゾヒストだって事をさ――」  そう言いながら龍之介の頬に真澄が手を伸ばして愛しげに気味が悪いくらいに優しく触れてくる。 「君を本当の意味で理解してやれるのは、満足させてやれるのは、この僕だけだ。いい加減自覚しろよ」 「…………」  真澄の言葉を無言で聞いていた龍之介だったが、射精したことにより熱が冷めて思考がクリアーになったことで冷静に状況を把握できるようになった。  引き裂かれたシャツと無理矢理脱がされたスラックスを拾おうと手を伸ばした。  性器を露出しているだけで真澄は服を全て着込んだままで、龍之介は全裸でその彼の前に跪いた状態だ。  この場所にこのままの格好で留まるのはよくない。  龍之介は拾い上げたボタンが全て弾け飛び、ただの布切れと化したシャツで自分の下肢を伝う精液を黙々と拭いて、拾い上げた下着とスラックスを引き上げていそいそと穿いた。  真澄の台詞は聞こえているがあえて答えない。  というより龍之介は真澄に言われた言葉どうりの身体をしているかもしれない自分にショックを受けて、喉が絞まって声がでなくなってしまっていた。 「…………」  無言のままでなんの反論もせずに、ずっと押し黙っている龍之介など、初めて見る真澄は彼の様子をいぶかしげに伺い見ながら、自身の露出したままの性器を下着の中へと仕舞い込み、チャックを閉めて身なりを整えた。

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