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初めてのお留守番~佐藤といっしょ~【18】

    向きを変えてソファーの背もたれにもたれかかり礼二を膝の上に乗せた状態で向かい合う。  対面座位のような体位になって礼二の腰を掴んで落ちないように支えてやる。 「はっ…あ…うっ、く、んんっ」  礼二は佐藤が動くたびに深く入り込んだままの肉棒に中を抉られて、苦しげに息を吐きながら小さく呻いた。  礼二の腹から胸へと今さっき吐き出したばかりの精液が滴って伝い白い線を描いている。  佐藤は片手で礼二の腰を支えたまま、礼二の腹や胸に飛んだ精液をソファーに脱ぎ捨てておいてある自分のズボンのポケットから取り出したハンカチで拭い取って綺麗にしてやった。  向かい合って抱き合っているうちに自分の上着へと礼二の精液が付着してしまうのを防ぐためだ。  いっそのこと自分も完全に全ての衣服を脱ぎ取ってしまおうかとも思ったが、着なおす手間を考えてやめた。  どれくらい時間がたったかわからないがいつ翼が帰ってくるかわからない状況でこんな事をしているという緊迫感がそのまま自分の性的な興奮を高めているような気がした。  翼がたった今、この現場を目撃したら一体どんな反応をするだろうか……そんな事を考えているとより自身が昂ぶるのを感じた。   「あっ、ん、んっ」  佐藤が身動きするたびに礼二の奥深くにまで入り込んだ肉棒が肉壁を抉り、その刺激に礼二の唇から無意識に甘ったるい色を含んだ喘ぎ声が零れる。  礼二の胸元や腹部に飛び散った精液を綺麗に拭き取ってやり、べたべたに汚れて使い物にならなくなったハンカチをソファーのすぐ横に置かれているダストボックスへと投げ入れる。  礼二の息が幾分落ち着いてきたのを確かめてから両手を礼二の双丘へと滑らせて、薄く肉付いた尻たぶをわしづかみにして揉みしだく。  すこし汗ばんだ肌が掌に吸い付いてくるようで肌理の細かい白い肌の感触が心地よかった。   「んはぁ……あっ」  双丘の狭間を掌で左右に割られて繋がっている部分を外気に晒されてその空気のひんやりとした冷たさに礼二が身震いした。  自分の体が熱く火照っているせいか昼前の春の空気でさえ少し肌寒く感じる。 「礼二様、そろそろ落ち着きましたか?」  佐藤にそう声を掛けられて礼二は向かい合って眼前にあるその特徴のない顔を見返して無言で頷いた。 「挿れただけで射精するなんて、よっぽど欲しかったんですね」  佐藤のその言葉が自分の事を嘲笑っているように聞こえて礼二は眉根を寄せて眦にまたじわりと涙を浮かばせた。  また今にも泣き出しそうな礼二をあやすように背中へと掌を滑らせて少しだけ汗ばんだ白い肌を撫で擦る。 「大丈夫、誰にも言いませんから……この事は僕と礼二様の二人だけの秘密にしましょう」 「ひみつ……?」  礼二がオウム返しのように佐藤が言った言葉を反復して親の言いつけを聞かされた時の幼子のように聞き返す。 「そう……誰にも、もちろん翼君にも言いません。だから、意地を張らずに素直に、欲しがって、求めてください」 「ううぅぅ」  礼二は佐藤にそんな事を言われてどうするべきか悩んでいるのか唸り声をあげて時折、こちらを伺うように見てきたと思ったら、視線をそらしてまた見るという事を繰り返し、きょろきょろと落ち着きなく視線を泳がせる。  自分を膝の上に乗せて抱えあげているこの男は翼じゃない。  佐藤博文という男で、礼二にとってはどうでもいい赤の他人で、興味も好意もまったくない相手だ。  そんな相手にこんな事をされて感じてしまう自分の体が一番許せなくて、認めたくなくて、礼二は佐藤が言っている事を受け入れるべきか拒絶するべきかで頭を悩ませている。 「二人だけの秘密にすれば翼君には嫌われませんよ。そんなに頭を悩ませる必要はないじゃないですか。もっと軽く考えてください」 「うーー……」 「大体、今時、好きじゃない相手とセックスするなんて珍しい事でもなんでもない」  佐藤にそんな事を言われて礼二は驚いたような顔をして固まってしまった。  思考を停止させてフリーズしてしまった礼二を見て佐藤は苦笑しながら話を続けた。 「セックスフレンドって知ってますか? 肉体関係だけが目的の友達って意味なんですけど……」  自分で言っていて空しくなるが礼二が好きな相手は翼だと言う事はわかりきっている。  だからこそせめて礼二と身体だけでも繋がっていたい。  佐藤はそう思いながら自嘲を含んだ笑みを浮かべて、左右の両手に掴んだままの礼二の尻たぶを割り開き、腰を揺すって中心にある肉筒の奥深くに埋め込んだままの肉棒を上下左右に小刻みに動かした。 「ひゃ、あぁっ、あっ、ん、んっ」  ゆさゆさと揺すられる度に堪えきれずに、礼二の唇から途切れ途切れに甘ったるい喘ぎ声が零れる。 「んはぁ、あ、あっ、やっ、あぁっ、んうっ!」  佐藤の膝の上に乗り上げている礼二は自重で深く入り込んだ肉棒の先端で奥にある快楽のしこりをぐりぐりと捏ね回されて刺激されて我を忘れて半開きの口端からだらしなく涎を溢れさせていやらしい声を出して鳴いた。     礼二の身体をほんの少しだけ浮かせてズルズルと先走りと腸液に塗れた肉棒を出し入れし始める。  左右の尻たぶを鷲掴んで抽挿を繰り返すたびにぴたぴたと肌がぶつかり合う音がした。 「ぐっ…ううっ…はあ…すごい、前にした時みたく、また、礼二様の中が……締め付けてきて、ちんこが引き抜きにくい……」 「ひやっああっうぅっ、ん、かしっ、たっ、ああっ、めえぇっ」 「は……なんですか?」  礼二が小刻みに佐藤の肉棒に穿たれて揺さぶられるたびに途切れ途切れに何かを言おうとしている。それに気が付いた佐藤は一旦、腰の動きを止めて聞き返した。 「はぁ……んんっ、ごか、し……たら……だ、め」  途切れ途切れに苦しそうな呼吸の合間に礼二はやっとの思いでそんな事を言う。  ぬちゅぬちゅと肉棒が少しだけ出たり入ったりを小刻みに繰り返すたびに体の奥の方がジンジンとして熱くなって背筋をビリビリと微弱な電流が駆け上るような快感で我を忘れてしまいそうになる。  翼の事さえ忘れてしまいそうで、それがどうしようもなく怖くて、仕方なかった。  頭の中が快感一色に染められてそれ以外のことは何も考えられなくなってしまう。   「動かしたら……どうして駄目なんですか? ほら、こうされると気持ちがいいでしょう?」  そう言いながら礼二の尻たぶを割り開いてその間に差し入れたままの肉棒を全て引き出すことはせずに3分の1程引きずり出しては差し入れる行為を繰り返す。  ぐちょぐちょといやらしい水音を響かせて礼二の入り口を押し広げている赤黒い肉棒が出入りを繰り返して血管が浮き出した根元が見え隠れする。 「やあ、あっ、ああっ、ああんっ!」 「喘いでばかりいないでほら、ちゃんと答えてください」  佐藤にそう言われて、礼二は大きく息を吐き出して掠れた甘さを含んだ声で聞かれた事に対してやっとの思いで答える。 「んひぃ…ふやあぁ…刺さっ…て……」 「深いんですか?」 「奥にぃ…ぁたっ…て…ズキズキ…す、る…から……」  肉棒が奥深くまで入り込んで感じる部分をゴリゴリと押し潰すたびにビリビリと痛いぐらいキツイ快感で礼二の意識が飛んでしまいそうになる。  翼と擬似的に騎乗位でした時とは比べ物にならないほどの快感で礼二の頭の中は真っ白になりかけていた。  挿入せずに緩やかに絶頂まで翼の膝に会陰部と入り口の表面を擦り上げられて射精した時は幸福感と満足感で満たされていたが、直接、前立腺を貫かれる強すぎる快感に我を忘れて溺れてしまい自我を保てなくなりそうだった。

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