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初めてのお留守番~佐藤といっしょ~【20】

 誰からも必要とされた事がなかった自分が初めて興味を抱いた相手に求められる事の至福を感じながら、佐藤は腰の動きをまた早めて、肉棒がギリギリ抜け切るまで引きずり出してまた奥深くまで打ち付ける。 「ひぐうぅぅっ! んはあぁあぁっ!」 「はあ……僕も、気持ちいい、ですよ……礼二様のスケベ穴に、突き入れるっ…たびに、締め付けられて…今も…果ててしまいそう、な、くらいに…く…ううっ! す、ごく……」  礼二の体内へと突き入れるたびに背骨を突き抜けるような快感が駆け上り重たくなっている腰にジンジンと響いて、肉棒は限界にまで膨れ上がりビクビクと脈打っている。  射精感に急かされて礼二の肉筒へと肉棒を激しく出入りさせる。  礼二の白い尻たぶを両手に掴んで双丘の間を押し開き、赤く腫れた穴へと肉棒が出入りするのを見ながら叩き付けるように刺し貫いていく。 「んぐうぅっ! んひぃっ、あっ、はあぁあぁっ!」 「はあっ、はあっ…礼二様……」 「ひゃはぁっ、ああっ、ああんっ」 「名前を……呼んでくださいっ……僕の名前を……」  佐藤は荒い呼吸の合間に途切れ途切れに言いながら限界が近づいて脈打っている肉棒を礼二の体内へと突き入れる。  届く限りの奥深くまで貫いて柔らかく蕩けた肉壁を抉り、先端の膨らんだ亀頭部分で前立腺を押し上げて礼二が中で絶頂を向かえ射精するように促した。  礼二自身の腸液と佐藤の肉棒の先端から分泌される先走りの液が体内で混ざり合って、肉棒が出入りする度に、赤く腫れた穴の縁がめくれ上がって、泡立った白い淫液が溢れて礼二の足の間を伝い、ソファーの布地へと零れ落ちて染み広がっていく。  礼二は強すぎる快感に我を忘れてただ喘ぐだけで、佐藤の名前を呼ぶことはしなかった。  何回もこんな風に行為を繰り返しているうちに名前を覚えてちゃんと呼んでくれる日がくるだろうと佐藤はそれ以上は何も言わずに腰を打ち付けた。  いつ翼が帰ってくるかもしれないような場所で礼二を抱いている。  それだけで、なんとなく翼を出し抜いてやったという優越感を感じていた。 「ひぎうぅっ! いっ、あぁあぁっ!」 「んっ……礼二様、そろそろ、いきそう、ですか?」 「うっ、んんっ、はっ、ああぁぁっ!」  佐藤の問いかけに礼二は顔中を涙や涎でぐしゃぐしゃにしながらも頷き、酸欠に喘ぎ口を大きく開けて甘い声をあげて咽び泣いた。  完全に理性を手放してただ与えられる快楽を受け入れて喘ぐ礼二を見下ろして、ずっと欲しかった玩具を手に入れた時のような満足感を感じていた。  柔らかく熟れて蕩けきった肉筒の中へと突き入れるたびにぐちょぐちょと水音が響いて、聴覚からも性感を刺激する。  ずぽずぽと肉棒が先端から根元まで、肉筒の中へと出入りする度に空気まで入り込んで下品な音を出していた。     礼二は支えていられなくなった上半身をぺたりとソファーへとくっつけて、尻だけを高く掲げたような体勢になっていた。  佐藤が後孔へと肉棒を突き入れて、礼二の尻たぶに腰を打ち付けるたびに、白い肌に血の色を浮かせただけでまだ幼さが残る肉茎がぴたぴたと下腹へと当たり跳ね返って揺れている。  激しくなっていく突き入れにあわせてぴちぴちと粋のいい魚のように跳ねている肉茎の桜色の先端からぼたぼたと白く濁り出した先走りの液が溢れだしていた。  粘性の高いそれは礼二の足の間を伝って卑猥な線を描きシーツの布地へとシミを作っていく。   「んはっ、あっ! あぁあぁぁっ!」  礼二はガクガクを震えながら大きく口を開けて少しでも多くの酸素を取り入れようとして無意識に喘いでいた。 「ひゃあうぅっ! んにゃ、ああぁあぁっ!」    ただ自分に与えられる快楽に溺れて、顔中をぐしゃぐしゃにしてただ獣のように喘いで鳴いて自分の奥まで入り込んでくる肉の塊を受け入れていた。  最初のうちは異物感と違和感に苦しんでいたのに、今は佐藤の肉棒が自分の一部であるかのように礼二の肉筒の中で馴染んで、進入してくるたびに嬉しそうに奥へ奥へと誘い絡み付きそして締め付ける。  まるで射精を促すようなその動きに煽られて、あまり激しくはしないつもりだった佐藤の腰の動きはだんだんと早まり、今はもう無遠慮に全力で肉筒の中へと肉棒を突き入れて、抜けそうになるギリギリまで締め付けてくる壁の動きに逆らって引きずり出して、そしてまた貫いてを繰り返してただ無我夢中で腰を振り、礼二を犯していた。  腰をぐりぐりと押し回しながら円を描くように動かして礼二の体内の肉壁を満遍なく掻き回して肉棒を突き入れると礼二の唇からまるで甘ったるい猫のような声が零れて佐藤の聴覚を刺激した。 「にゃあっ、ううっ! ひにゃあぁあぁっ!」  礼二が我を忘れてこんな風に喘いで鳴いている声を聞いた事があるのは、きっと自分が初めてで、そして自分以外には誰もいない。  今までに感じた事が無い程に佐藤の気分は高揚して、昂ぶっていた。    どこにいてもなにをしていても誰にも気にされるような事がない、特に秀でているところも劣っているところも、なんの特徴もない面白みに欠ける人間だと言われ続けてきた自分が、多くの人間を惹きつけて魅了している存在を喘がせて、そして肉欲に溺れさせている。  その事実だけで全身が喜びに打ち震えているのを感じた。  限界にまで膨れ上がり、ドクンドクンと脈打って今にも射精してしまいそうなそれを一旦引きずり出してから、礼二の肉穴へと赤黒い亀頭部分で蓋をするように押し付ける。 「あ……」  ずっと自分の中を押し拡げていた肉棒が出ていき、物足りないような残念そうな声が礼二の唇から無意識に零れた。  腫れて赤くなった入り口がぽっかり口を開けて中の粘膜を覗かせたまま開け閉めを繰り返して奥のほうがむずむずとして疼いていた。  佐藤の先走りと礼二の腸液とが混ざり合ってあわ立った白く濁った液体が口を開けた穴から溢れ出して足の間を伝い淫猥な線を描いて滴り落ちる。  真っ赤に腫れて柔らかく解かされた入り口に、にゅるにゅると肉棒の膨らんだ先端を押し付けて、あたたかくぬめりを帯びた粘膜の感触を楽しむように動かした。 「あっ……ん、んんぅっ」  物足りなさそうな不満げな声を出す礼二を見下ろして、彼が何を欲しがっているのかわかっていて奥まで貫く事はせずに、先端だけを擦り付ける。  佐藤の肉棒も限界にまでギチギチとはちきれそうに膨らんでドクドクと脈打っている。  あと一回でも礼二の肉筒に根元まで突き入れれば、今にも達してしまいそうなそれで、だらしなく口を開けたままで赤い肉壁を覗かせている穴へと入るか入らないか、ぎりぎり浅い部分へと先っぽをほんの少しだけ挿入して出し入れを繰り返す。 「あぁっ……う、んっ」  いきなり与えられていた快楽を奪われ、浅い部分に中途半端でじれったい刺激を与えられて礼二は無意識に自分の中へと入っていた肉棒を求めて腰を動かしていた。  体内で馴染んでいた肉棒が抜け出ていった喪失感で疼く穴がヒクヒクと淫らに喘いでいる。  礼二は自分で自分がなにをしているのかわからなくなっていた。  浅い部分に焦らすように擦り付けられている肉棒を中へと飲み込もうとして無意識に下肢を押し付けて揺らす。 「はっ、あっ、くうぅ……んんっ」  ただそこにある快楽を求めてからだが勝手に動いてしまう。 「ふっ…くくっ…は…ははっ」  佐藤はそんな礼二を見下ろして勝ち誇ったような笑みを浮かべて含み笑いを漏らしていた。  ずっと欲しかった玩具を手に入れた時のような感情。  手に入れた途端に輝きを失ってただのゴミになった物である玩具とは違い、礼二は生きている。  自分がすることに反応を返してそして暇を持て余して退屈している自分を常に新鮮な気持ちにさせてくれる興味深い相手だ。  こうやってその相手を抱いている今も興味を削がれる事は無い。  それどころかもっと礼二の事を知りたい。  自分だけを見てくれるように礼二を振り向かせたい。  自分だけのものにしたい。  そんな青臭い感情ばかりがわきあがってくる。  この学園に来て礼二に出会う以前は自分がそんな事を考えるようになるなど想像すらできなかった。  

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