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初めてのお留守番~佐藤といっしょ~【21】
自分の肉棒を求めて揺れている礼二の腰を片手で掴んで動けないように固定した。
肉棒の先端を入るかはいらないかの力加減で、緩んで閉じきらなくなって快感を求めてぱくぱくと喘いでいる穴にぐっと押し付けて焦らしながらにゅるにゅると滑らせて擦り付ける。
「んっ、ひっ、ふえうぅっ」
無意識に動いていた腰を掴まれて固定されてしまい、自分ではどうにもならない体の熱と疼きをどうする事も出来なくて、礼二は眦に涙を浮かべぐずり出して泣き出してしまった。
中途半端で放り出された体が決定的な快楽を与えられて解放されることを望んでいる。
足の間で限界にまで張り詰めた礼二の肉茎がピクピクと震えながら白く濁り出した先走りの液を溢れさせて揺れている。
ぽたぽたと雫を散らしてソファーの布地に点々とシミが出来て広がっていく。
「礼二様のちんこ、先走り、すごいですね。ビクビク脈打って今にもはちきれそうになってる」
佐藤自身もずっと我慢をしていたせいでかなり辛かったがそれを声色に出さないように気をつけて余裕ぶって礼二にそんな事を言った。
すぐにでもまた礼二の体内の奥深くにまで挿入して貫きたいという衝動をなんとかして堪える。
「礼二様、欲しいですか? 僕のコレが……」
押し付けている肉棒の先端をぐっとほんの少しだけめり込ませて聞いた。
礼二の口から誰のなにが欲しいのかやっぱりちゃんとした形で聞いてみたい。
「んっ…うっ…ううっ」
「ちゃんと口に出していってくれればすぐにでもまた入れてあげますよ、ほら」
めり込ませた肉棒の先端に力を入れて半分程、膨らんだ亀頭部分を飲み込ませて浅い部分の肉壁を捏ねるようにぐりぐりと動かした。
「ひっ、ううっ、くっ……ほ、しい」
「どこになにが欲しいんですか?」
穏やかな口調でそう聞き返されてただ中途半端に放り出されたからだが疼いて快感を得ることしか考えられなくて、蟠る熱でぼんやりとした思考のまま無意識に口を開いた。
「あっ…おしり…のあな…に…ちんこ」
「お尻の穴に僕のちんこ入れて欲しいんですか?」
「うぅっ…うん…入れて……」
「入れてどうして欲しいか言えたらあげますよ」「んんっ…さっきみたい、に…奥まで…ぐちゃぐちゃに……」
礼二が途切れ途切れに泣きながらそんな事を言って懇願する掠れて甘さを含んだ声を聞いて佐藤はぞくぞくと自身の体が喜びに打ち震えているのを感じた。
あと少し、もう少しで自分が望んでいた言葉を礼二の口から聞けるかもしれない。
「誰のなにが欲しいか言ってください。僕の名前……また忘れてしまいましたか? ひろふみ、博文ですよ、礼二様」
繰り返し自分の名前を礼二に言い聞かせて憶えこませる。
自然に彼が下の名前で呼んでくれるようになるまで何回でも身体に刻み付けて憶えさせてやろうと思った。
礼二に快楽を与えているのが誰なのかわかるまで奥深くまで侵入して抉って掻き回して陵辱しつくして思考を塗り替えてやる。
せめてこうやって自分が礼二を抱いている時くらいは、翼の事など考えられないくらいに快楽に溺れさせて彼の思考の殆どを占めているだろうその存在を記憶の彼方へと追いやって一瞬でもいい。忘れさせたい。
「んんっ…ひっ…ろふみ……」
礼二が途切れ途切れに名前を呼んでくれるその声の響きを聞いていると胸の鼓動が高鳴ってくる。
こんなにも単純な事で自分は喜びを感じられる。
ああ、やっぱり、自分は礼二の事が、そう、好きなんだろう。
愛とか恋とかそう言う感情とは無縁だった自分がこんな風に相手の言葉一つに一喜一憂して振り回されるようになるなんて思いもしなかった。
でも、その気持ちの変化をまんざらでもないと思う自分もいる。
礼二の事を好きなのだと再認識して改めて彼を見下ろしてその姿を視界に移して網膜へと焼き付ける。
長い睫に縁取られ、涙で潤んだ赤い瞳。紅潮した頬、桜色をした小さな唇。雪のように真っ白な肌は今はほんのりと桜色に染まって、汗ばんでいる。
ひくひくと足の間で震えながら蜜を零す肉茎、柔らかく解されて赤く腫れた蕾が肉棒の先端に吸い付き、礼二が呼吸するたびに淫らに開け閉めを繰り返していた。
中途半端で放り出されて疼く身体を持て余して、下肢がぶるぶると小刻みに震えている。
いい加減我慢の限界なのだろう。
堪えきれずに礼二がその言葉を口にしてくれるまでじっと待ち続ける。
「ひ…ひろふみっ…の…ちんこ…おしりの、あな…にいれっ…て」
動かない佐藤に痺れを切らせた礼二が途切れ途切れにやっとの思いでその言葉を口にした。
礼二のその言葉を聞いて佐藤は笑みを深くして笑い出したいのを堪えながらずっと動かずに押し付けていた肉棒の先端をぐっと押し込んだ。
中へと入り込んできたそれの形を確かめるように中の壁がぎゅっと吸い付いて絡みつき締め付けてくる。
「あぁっ……!」
快感を与えてくれるそれを求めて期待感に上ずった甘ったるい媚びたような声が礼二の唇から零れた。
さきっぽだけ押し込んでそれ以上奥へは進まずに動きを止めていると奥へ奥へと誘い込もうとするかのように肉壁がざわざわと蠢いているのがわかる。
「もっと…もっと、おくっ…おくまで……」
「奥まで? 誰の何が欲しい?」
「あっ…ひっ…ひろふみ…のちんこ…で…おくまで突いて…さっきみたいに…ぐちゃぐちゃに……」
「僕のちんこで礼二様のお尻の穴の奥の奥までぐちゃぐちゃに犯されたいんですか?」
「んっ…うん…おく、が…むずむずして…なか、へんっ…だから…かきまわして」
礼二が途切れ途切れにやっとの思いで口にしたその言葉を聞いて佐藤は満足げに目を細めて笑みを浮かべた。
そのまま間髪いれずに礼二が欲しがっているものを一息に奥まで突き入れた。
「ああぁあ――っ!」
礼二が悲鳴に近い声で鳴いて奥まで入ってきた肉棒をギチギチと締め付けた。
「ふあっ、ああっ、はあぁぁっ!」
ビクビクと全身を震わせて顔中をぐしゃぐしゃにして咽び泣いた。
「ひゃはぁあっあっぁあぁあっ」
根元まで礼二の体内へと隠れて見えなくなるまで刺し貫いて挿入したままで腰を揺すり、肉棒でぐりぐりと中の壁を捏ねるように掻き回す。
「はああぁっ、んひぃ……ひゅ、ごいぃ…おくま、で…きて、ううぅっ!」
苦しげに息を吐いて切れ切れに礼二が口にした言葉を聞きながら目を細めて微笑を浮かべる。
ずっと欲しかったものがやっと自分の手の内に堕ちてきたのだから嬉しくないわけがない。
例えそれがただ肉欲だけをを求めた心の繋がりの無い空しい接合だったとしてもだ。
心が手に入らないのならせめて礼二の身体だけでも、自分のものにしたいと思っていた願望が現実になった今、充足感に満たされていた。
こうして身体を繋いでいる時だけでも翼の事を忘れさせる事ができるのなら、それだけで今はまだ充分だと思う。
「ぐっ…ううっ…んんっ…きつっ……」
「ふああぁっ、んんっ、ごいて……」
「もう少し、緩めてくださ、いっ…じゃないと、締め付けが、きつすぎて…引き抜きにくい」
「うっ…んんっ…はああぁぁ」
「そう、息を吐いて全身の力を抜いて、全てを僕に任せて、身を委ねて下さい」
「んあっ…はぁ…はあぁっ……」
礼二が頷いて言われた通りに体の力を抜いて、体内の奥深くにまで受け入れた肉棒を締め付けている肉壁の圧を弱めようと白い胸を上下させて荒い呼吸を繰り返す。
正常位よりも後背位のほうが肉棒がより奥深くにまで入り込んでくる。
受け入れた肉棒はすっかり中で馴染んで一息に貫かれて挿入されても違和感や異物感は既に無くただジンジンと疼いてもっともっととより強い快感を求めていた。
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