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第2話

ホテルに戻るとマネージャーが怒鳴り散らす 「もう!心配したんですからね」 「ちゃんと連絡したじゃん!」 「そうですけど…」 「ごめーんね!」 「ここは日本じゃないんですからね!本当に!やめてください!!」 「わーかったーごめーん」 それ以降仕事も忙しく終わったらすぐに休んでいたので外には出掛けなかった。 それでも夢の中で美景との情事を何度も見ていた。見る度熱くなる体が自分でも怖いくらいだ。 明日で俺はいったん帰国する。日本に残してきている弟の文化祭だからというのもあるが実は年明けから半年ほど日本で仕事をしないとならないことを伝えるため。 俺のかわいい弟。ことりはもう本当にビスクドールの様に美しく聡明で俺は彼を溺愛している。 堪らなく愛してる!もう目に入れても痛くないとはまさにこのこと!大好きなんだ!だから日本で暮らす半年ほどことりと同じマンションに住まうのだ。部屋は別だが…俺の仕事の道具が多すぎて入りきらないから泣く泣くだ…本当は同じベッドで抱き締めて眠りたいのだがこればかりは仕方がない。 そんなこんなで最終の夜…美景との夜がどうしても忘れられなくてまた会えないかとあの店へ向かっていた。今回もマネージャーには秘密。 でも待てど待てど彼は現れない…疲労もあったからかいつもよりかなり酒の回りが早い…せっかく…会いに来たのに…美景のバカ… もう帰国したかもしれない美景に心の中で毒突くがそんなの無意味。… 気付けば眠ってしまっていたようだ。目を覚ましたらどこか知らない場所… 「ここ…どこ?」 「目が覚めた?僕のお人形さん」 「は?」 「君の事探していたんだ」 小太りの男が俺の上に跨がり涎を垂らしていた あぁ…これかなりヤバイ奴?… 良く見たら俺は全裸だった 「…僕の物になって…」 「…いや…無理…」 逃れようともがくけれど動けない。それはそうだ。俺は拘束されていたのだから 「…可愛い可愛いお人形さん」 「…やめっ!!」

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