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第4話

美景は後で知ったことだが世界でも名の知れた華陵院グループの長男。所謂御曹司だった。 俺からしてみれば手の届かない相手… その現実にかなり落ち込んだ。もう…二度と会えることはないのだ…。 「夢だったのかもしれないな…」 会いたいけど会えない…想いは募るけれどどうしようもないのだ… そうして時は流れ大きな事件が起こった。愛して病まない弟のことりが…レイプされたのだ…精神的に病んだことり。外に出ることが出来なくなり大学にも行けず家にこもっていた。 直ぐにでも側に行きたかったけれど仕事がどうにも調整ができず行けなかった。 やっと会いに行けた頃には少しだけ回復してて心底安堵した。 顔を見たら我慢できなくてことりに抱き付いた 「わっ…ちょっと…」 倒れそうになることりを抱き止めた。触られることが恐ろしくなっていると聞いていたが大丈夫そうでほっとした。そして暫く会話する 「すぐに来れなくてごめんな…」 「いいよ。翔琉も毎日連絡くれてたし美景さんが様子見に来てくれたから」 翔琉はことりの交際相手だ。何度か話したが本当にいい男だ。始め知ったときは未成年に手をつける男なんて碌な奴じゃないと思っていたのだが今はもう昔だ。それより…美景…ってまさか…な… 「美景さん?」 「あぁ…高校の時の先生。五月女先生の紹介で俺を翔琉と一緒に助けてくれた人。華陵院グループわかる?そこの長男で…」 「華陵院…」 「うん。」 「美景…」 まさかことりの精神面のケアをしたのが美景だなんて… 「うん。どうしたの?」 「いや…何でもない…」 どうしよう…ことりは苦しんだのに繋がりが見つかったことに俺は喜んでる…最低だ…

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