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第6話

どうしよう…どうしよう…せっかく美景に会えたのに…俺は…逃げ出してしまった…どう思ったろう…呆れられたかな? 一人落ち込んでうつむく。もっとちゃんと話せば良かった…そんな俺を呼ぶ声が聞こえた 「九頭竜!」 刹那腕を強く引かれて抱き締められた 「会いたかった…後悔してたんだ…お前の連絡先聞かなかったこと…」 「あの…えと…」 「ねぇ。九頭竜。これから始めませんか?二人で…貴方の事を愛しく思ってる…ずっと…探してた」 暖かい胸に抱かれながら目を閉じた…でもまだ怖い…住む世界が違い過ぎるから… 「すぐに返事はしなくていいよ。考えてくれる?」 そう言うと名刺を取り出して俺の手に握らせた。 「また会ってくれる?」 無言で頷くと優しく笑い額に唇を落とした。 「九頭竜…愛してる…」 直ぐに頷けない俺は臆病者だ…こんな自分を俺はこれまで知らなかった… それから…まだ個人的に会うのは緊張しちゃうし連絡できなくて…でも…会いたいな… ことりの体の事が一番だがことりのところにいればいつか会えるかもしれない。そんなずるい考えも持ちながらことりと共に過ごしていた 美景はタイミングを計ったみたいに俺が来ると現れた。きっとたまたまだとは思うのだけれど…それがなんだか嬉しくて恥ずかしくてあまり素直になれなくて素っ気ない返事しか出来ない。 それでも美景は諦めないで口説いてくれた…そうして更に時は経ち…やっとの思いで俺から美景に連絡をした 「九頭竜。嬉しい…連絡くれて…」 「あのさ…あの…」 「うん…」 心成しか美景が不安そうに俺を見詰めてる。 「うー…あの…えと…」 「ん。」 「一緒に始めてくれますか?俺も美景の事が…」 いい終える前に美景が唇を己のそれで塞ぐ、甘い甘い密が俺の緊張を溶かす 「よかった…嬉しい…」 美景の出会って一番の笑顔を見て俺も無意識に微笑んでいた。 「これからよろしくね」 こうして俺たちの関係はゆっくりと歩み始めた… 完

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