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第9話
「九頭竜…俺ねここまで生きてきた中でお前だけなんだ…こんなに好きになったの…愛したのは…だから…そんなに不安にならないで…俺には…お前だけだよ」
綺麗な顔で真剣に言われてしまったらバカな俺は頷くしかない
「俺もお前だけだよ…信じてくれる?」
「うん。悪かった…怖い思いさせたな…辛い思いさせたな…愛してるよ…九頭竜」
優しい口付けが降り注いで幸せに酔いしれる
「ふっ…可愛い顔して…堪んない…そのまま抱きたい」
「だめ。ここはことりん家だから」
「わかってるよ。さっきのやつ連絡するね。これから会いに行こう。まだ近くにいるはずだから」
「俺の方は仕事前だったから…後日でいい?」
「わかった」
その場で美景は連絡してくれた。ずっと俺を抱きしめながら。
「ことり。お騒がせしてごめんね。えと…」
「ことりくん」
「はい」
「今九頭竜と交際させてもらってるんだ。報告遅くなってごめんね」
「いいえ。それよりこんなのでいいんですか?美景さんにはもっといい人がいるのでは?」
「ごめんね。俺の方が九頭竜に惚れ込んでるの」
「勿体ないなぁ…」
「ちょっと!!ことりちゃん!!どういう意味だよ!!」
「だって!節操なしだったでしょ?」
「否定できないけど…でも…俺は…」
「…わかってるよ。顔見たらわかる。兄さん。美景さんと仲良くね」
「ありがと」
「ことりちゃん。翔琉くん。邪魔したね。今日はこれで」
「はい。美景さんこんな兄ですが宜しくお願いします」
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