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あれから期末試験を受け、夏休み。梅雨も明けて本格的な暑さがすぐそこまで近づいていた。 この時期はクラスの仕事をすることも少なく、そうなると必然的に藤堂と関わる時間もないまま。 連絡先は知っているのだから、自分からメッセージを送れば…とも考えたが、いざ文章を打とうとすると、彼との接点の希薄さを改めて確認させられる結果に終わった。 放課後の、あの時間だけ。雑用を手伝う以外、藤堂は関わろうとしない。まるでそれだけが理由だとも言わんばかりの態度に、胸がざわつき始めたのはいつからだろう。 部屋でだらだらとアイスを口にしていた時。ピコンとメッセージアプリが通知を告げた。 『今週の土曜、空けとけよ』 トークルームの名前は、藤堂。見慣れないアイコンを眺めて、理由を聞こうと指をスライドさせる。 と、 『夏祭り。付き合え』 続けて表示される誘い。はあ?と声に出すのを押しとどめることは出来なかった。 『なんで』 わざわざ自分を誘わなくたって良さそうなものを。心なしか逸る気持ちを抑え、三文字を送った。 『雑用、散々手伝ったんだから来いよな』 返信を眺める。落胆は、隠しようがない。 自分は彼に何と答えてほしかったのか。 『19時に神社の前で』 続けて届いた待ち合わせの約束には、返事をしなかった。

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