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※第11話

「行くあてもないのに、こんな夜更けに追い出すなんて酷いな」 俺の拒絶を無視して斎川は、鼻歌を歌いながらゆっくりと近づいてくる。 身体が熱くて仕方ない。 俺の身体は行為の先を知っていて、それが欲しいと訴えている。 そんなもの、要らないのに本能が欲求しているので性質が悪い。 「ちか、よるな」 何とか口にするのが精一杯で、斎川の綺麗な顔が近寄ってくるのに、押し返すことも出来ない。 喧嘩とかで、負けることなんて殆どないのに、力勝負ではないところで負けている。 「怖がってる割には、ちんぽビンビンだし……、誘ってるようにしか思えない」 パクッと俺の耳を咥えると、耳の中に直接低音の声を吹きこむ。 心地よい響きの声は俺を惑わせる。 いや、ずっと惑わされている。 「いつものように気持ち悦くなるだけだよ」 舌先が耳の穴に入り込み、くちゃくちゃと舐め、全身が痺れて力が抜ける。 唇がゆっくりと呆然とする俺の唇に重なり、舌をぬるぬると刺激するように絡めとられていく。 食われてしまうようかのように、絡んだ舌を咀嚼されて、内股を開かれ再び長い指が入り込む。 身体が浮きあがるような感覚で、熱が全身を駆け巡って行く。 腹の上のペニスは張り詰めていて、このままだと破裂してしまいそうだ。 それに気づいたのか、斎川は唇を離して俺を見下ろして微笑む。 「お尻でイクのは、最初はオレでイッてよ」 ずるっと指を引き抜いて、濡れた肉の先端を押し付けられて、俺は嫌だと首を横に振る。 「こんなにグズグズになってるのに、まだ嫌がるんだ」 「や、やめ……っ、や、やだ」 必死で抵抗の声をあげるが、ずずずっと音をたてて、中に肉が入ってくる。 俺は犯されているんだ。 内部の熱が奥まで入り込んでいくのに、全く痛みはなく、疼く感覚に奥に欲しいと脚が勝手に開いていく。 「ンッーーッ……あ、ああッーーッ」 奥をズンと突き上げられ、腹の上でペニスが跳ねている。 脳みそがぐちゃぐちゃでよくわからない。 「イケよ……」 耳のそばで囁かれ、最後の砦を崩されて腹の上に精を撒き散らす。 「あっ、あっーーッい、イッ.........ッアッーー」 男にちんこ入れられて情けなくザーメン飛び散らすざまを晒していることが、悔しくて涙が出てくる。 斎川がどういうつもりで俺を抱いてるかなんて、どうでもよくて。 ただただ、悔しいしかない。 「悦すぎて、泣いてるの?」 斎川の言葉はまったく的はずれで、両脚を掴んでずんずんと中を擦りあげる。 頭が沸騰するくらい、快感が押し寄せてくる。 「ああ、ミカちゃん.........ッ、ああ、好きだよ.........泣き顔かわいい」 ぐちょぐちょと音を響かせて、俺の内部を蹂躙しながら、斎川は甘い声で俺を呼ぶ。 熱が体を巡って再びペニスが腹の上で力をもってくる。 「も.........ッや、やめ.........ッ」 こんなことをされているのに、俺の性欲は馬鹿になっちまったように、内部の動きをせがんで腰を揺らしている。 「やめないよ。ここでやめたら、ミカちゃん、オレを追い出すだろうからね」 じんじんと中が熱をもって、堪らなくなってくる。 身体全体が斎川が作るリズムにわなないて、融解していくようだ。 「ミカちゃんのおまんこ、ぎゅうぎゅう.........ッ、きも、ちい.........ッ」 囁くように告げて、ググッと奥まで突く感覚と同時に、生暖かい液体がハラを満たしていく。 なか、だし.........かよ。 「ーーッンーンッ.........ッ」 文句のひとつもいいたい気持ちなのに、俺のちんこも破裂してしまい、ただただ与えられる快感に鳴くことしかできなかった。

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