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再会 04

 ちょうど目の前に真っ白な猫足のベンチが設置されていたので「座ろう」とレオニードを促し、その隣に腰かける。 深い藍色のスーツと白皙の肌とのコントラストが惚れ惚れするほど美しい。  エイノは足だけでなく声まで震えてしまいそうになるのをぐっとこらえて、オメガのような愛らしさを演出する。 「俺、ホワイトライガーの獣人に出会ったのは初めてなんだ。あんまり綺麗だったから、あなたが会場に入ってきた瞬間に目を奪われたよ」 「綺麗……? こんな中途半端な俺がか?」 「中途半端だなんて! 俺から見ればいいとこ取りだよ。同じ男として憧れるし、羨ましい」 「同じ男として、か……」  心からの褒め言葉を悪い方にとられてしまい、挽回しようと慌てるエイノに、彼は考え込むようなしぐさをした。  話のとっかかりでつまづいてどうするんだ、と胸の中に嵐が吹き荒れる。 「俺みたいな珍しい種は人間にとっては価値があるようだが、獣人から見ればそれほどでもない。……むしろ大多数の成獣より劣っていると見られる」 「……そう、なの?」 「それはそうだろう。純粋な種の方が生存能力が高い。だからこういう場にはなるべく顔を出したくなかったんだが、『おまえは一生愛も恋も捨て置くつもりか』とフォードルに説き伏せられてな。まあ、あいつには別の目的があったんだろうが……」  恋に希望も夢もない、ついでに番にも興味のなさそうな声音で彼が言う。

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