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第2話
「可愛い」
「どっ、どーすんねん!明日バイトやってさっき言うたやろがっ!」
「修介がエッチだからだよ。いいじゃない?見せつけておけば。大好きな人につけられましたってさ。明日髪の毛アップにして行きなよ」
「……けい〜!」
俺は首に手を当てながら、呑気に笑う景の事を睨む。
この前はちゃんと、見えないところに付けてくれたのに。
景はいつもこうだ。
今この瞬間を楽しむ事しか頭に無いみたいで。
自分勝手な事ばっかり。
(俺かて、本気で怒る事もあるんやでっ)
「……もう、そんな事ばっかしとると、今日は無しやからなっ」
首を押さえたままそっぽを向き、ソファーベッドの淵に座り直して床に足を付く。
もうこれで終わりにして、身体に火がつき始めている景に生き地獄を味合わせてやるのだ。
「ごめん。怒っちゃった?」
景は顔を傾けて俺を覗き込み、甘えるような声を出す。
そんなに甘い声出したって許すものか。
「もう、知らへんで景」
「あぁ、そう。残念だな」
景は落ちこんだように視線を床に落とすと、俺の背後に座って、いきなり両腕を前にまわして突起をキュッと優しく摘み上げた。
ジンと痺れて、不覚にも声を上げてしまう。
「ンぁ……ッ!」
「折角、ここを沢山可愛がってあげようと思ってたのにな」
親指と中指で摘まれ、人差し指でぐにぐにと潰されるとビリビリと電流が走る。
反応したくないのに、体は言うことを聞かない。
先ほどから焦らされていたからか、もっともっとと、俺の気持ちとは反比例してその部分は刺激を求めてしまう。
「ちょっ、やめて……っ」
「ホントにそう思ってる?すごく勃っちゃってるけどね、此処」
景はそこの形の変化を楽しんでいる。
俺は景の手を離そうと掴むけれど、やめてくれる気配はない。
刺激を繰り返されてる内に、体の真ん中がドクドクと脈打っているのが分かった。
ジーパンに押さえつけられていて苦しい。
きっと、下着もとっくに濡れている。
少しでも熱を収めようと、足にギュッと力を込めた。
「な、なぁっ……ホンマに……やめてっ」
このままだと、折角俺の方が意地悪しようと思ってたのに、また景のペースになってしまう。
背中に舌を這わせながら乳首をいじり続けていた景は、俺の言葉を聞いてピタッと動きを止めた。
「……ごめん。悪かったね。じゃあ、今日はもうやめよっか」
えっ?
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