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第4章ー19 召喚士クラス-5

「はいはーい!次は俺ねっ!俺の相棒も可愛いーんだぜー!」 と、サーガもウェルザと同じようにうんちゃら、かんちゃらと始めた。 何て面倒くさいんだ…とはライナーの率直な感想だが、誰も何も言わない所を見ると、コレが人間にとっては普通らしい。 ライナーが目にしたことがある召喚はリアのそれだけだ。 愛称で一言呼ぶだけで召喚が出来るリアの方が特殊なのだが、それを見慣れているライナーはその面倒くささに辟易としていた。 腕の中のリアを見ても、まさかさっきのうんちゃら、かんちゃらが、召喚の為のものだったとは思っていなかったらしく、大きな目をさらにくりくりにして驚いている。 「…ライナー、……ね、あれ、召喚…?」 「…ああ、どうやらそうみたいだな。」 「…どうやら、って、えっ?…リア君も召喚士なんだよね?」 小声のやり取りだったが、リーナに請われてリア達が座るソファの近くにいたウェルザには聞こえたらしい。 「…。」 ライナーがどう答えるか吟味していると、先程と同じように召喚陣が一瞬光る。 …どうやらサーガの召喚が完了したようだ。 「はい、注目~!これが俺の召喚獣で、精霊グッドフェローのフェイトだ。みんな、よろしく~。」 体長は80cm位、赤い髪に赤い瞳の少年型の精霊の様だ。 先程のリーナとは違い、フェイトは召喚陣に立ったままで、おとなしい。 「……ん?…あれ?フェイト?」 あまりに大人しいフェイトに、サーガも疑問を感じたらしい。 しかしよく見ると、フェイトは真っ赤な顔をして召喚陣の中から一心にリアを見つめ、ぷるぷると震えている。 そんなフェイトの様子を見たサーガは合点がいったように、苦笑いしながらフェイトを抱き上げ、リア達の所まで来た。 「はい、リアちゃん。ウチのフェイト君ね。コイツも俺と一緒で綺麗なモノが大好きだから、リアちゃん見て感動してるみたい。仲良くしてやって?」 サーガに両脇に手を入れられて、丁度リア顔の前に来るように持ち上げられているフェイト。 リアは少しの間じっ、とフェイトを見つめていたが、やがてほわっと微笑んで、そっとフェイトの頭を撫でてやった。 「んー。それにしても、見事に懐かれたねぇ、リアちゃん。」 サーガは、やけに召喚獣密度の濃い一角を見て笑う。 今ライナーがリアを膝に抱いて座っている一人掛けソファには、リアの膝に2体、右肘かけ部分にリーナがちょこんと座り、左肘かけ部分にはフェイトが頭を乗せて甘えている風だ。 「…だからリアは精霊に好かれると言っただろう。」 「…それにしても、本当に凄いよねぇ。そんな風なリーナは初めて見たよ。」 「んで、リアちゃんとこの子は紹介してくれないのかな?」 サーガの言葉に、膝にいるシェラとエスティを見て、続いてライナーを見上げたリアに、ライナーは軽く笑い頷いた。 「……。…まあ、こいつ等なら大丈夫だろう…。」 その答えを聞いたリアが、再度膝にある光を見ると、1つの光は上空へ飛び、1つの光はその場で一瞬強く光った。 そうして姿を現した聖獣2体。 リアの膝の上でゴロゴロと甘えるケット・シーが1体、そして上空にふわふわと浮かぶ1体は、サーガ達の予想した通り、上位聖獣だった。 しかも上位聖獣の中でもその魔力もレア度もトップクラスに当たると言われるペガサスである。 もちろん完全体ではなく、小さく擬態しているが、その姿形はどう見てもペガサスだった。 「「「「………。」」」」 あまりの驚きに声も出せず、4人はペガサスを見たまま茫然とするのであった。 召喚クラス-5 END

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