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第5話
………ズッズッ……
…カシャン、ガチャン……
「…ハッ…、ッ……ハッ…ヒュッ」
苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい気持ちいい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい気持ちいい苦しい苦しい苦しい苦しい……
ぼやけた視界に、首を絞めている張本人がゆらいで見える。頭に回る酸素が少なくて、なにがなんだか分からないし、さっきからふわふわとした何とも言えない感覚をそのまま素直に感じている。
苦しいのに頭がボーッとして気持ちいい…。
「ハッ…、だいぶキまってきたな」
男は腰を打ち付けながら、首を押し付ける手はそのままに苦しさと快感でドロドロになった京にねぶるように口付けた。
肌のぶつかる音、擦れる金属などの音が部屋を支配していた。
そのせいで別な誰かが入ってきたことなんて気付かなかった。
入ってきた人物はわざとらしくヒュウっと短く口笛を吹いた。
「随分楽しそうじゃん」
近くにあった椅子を寄せて座った。
「ハッ、なんだ陽一 、混ざりたいのか?」
「ああ、俺も楽しいことに混ぜてくれよ。誠司 にゲームは負けたけど、俺も一役買っただろ?」
陽一と言われた椅子に座る男は、手に持つグラス内の琥珀色の液体を飲み干した。
「いいぜ、陽一 も来いよ」
「そうこなくっちゃね」
誠司は京の喉を押さえつけていた手を離した。
圧迫がなくなって、急に吸い込む酸素に噎せ込んだ。ゲホゲホと苦しそうにどろどろの状態の京に陽一は足取り軽く近づいた。そうして、頭上から顔を覗き込むようにしゃがみ込んだ。
「どう?今最高に良い気分だろ京?」
その問いに答える思考力も無い状態の京は、ただ荒く呼吸をしていた。
「じゃあ、もっとイイ気分にさせてやるよ」
陽一は楽しそうにそう言い、懐からナイフを取り出した。
それを見た誠司もニヤリと笑みを浮かべ、行為を再開した。
「いっ…!…ヒュッ、ぁあッ」
快楽を拾うようになった体は自身ではもうどうにもならない。馬鹿みたいに与えられる刺激に呻き、悶えている。
スッと胸の上をナイフが走る。
「い゛ぃッぅあ゛ッッ!!!!!」
胸のじりっとした痛みに顔が歪む。
胸部の横に引かれた薄い傷口からポツリポツリと赤い液体が玉のように溢れだし、皮膚の凹凸に合わせて滴る。
その様子に陽一はうっとりと顔を綻ばせた。
そうして、更に2ヵ所、3ヵ所とナイフで傷口を増やしていった。
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