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語り)逆⁉︎
この世の中にはBとLなるものが存在する。BとLとはBOYS LOVEの略語である。
そして、腐男女子には極たまにこう嘆くことがある。
『逆⁉︎』
この現象を解釈違いと言う(言わない)。
馬場と六条も同じ経験を味わっていた。
「六条君、分かるかね。この気持ちが…。」
「ああ、分かるとも。何せ、立ち位置が思っていたのと逆だってことなんて、しょっ中あるんだから。」
彼らの言う逆、とは何のことなのか。
それは愛の形である。別の言い方だとタチネコの立ち位置である。
タチ=攻め ネコ=受け
他にも言い方はあるが、有名な呼び方だとこれだろう。
【意味】簡単に言えば、攻めは挿れるほうで受けは挿れられるほう。男役が攻めで女役が受け。よく掛け算で表しているが左が攻めで右が受けだ。 攻め×受け
たまに少女漫画で女性の方が掛け算の左側にいたりするとドキッとするのは誰しも経験があるはずだ。少なからず、彼らはあった。
そんなタチネコだが、これが極たまに考えていたものと違う場合がある。
「そもそも主人公は受けのイメージあるじゃん‼︎いや逆なんかいっ‼︎ってなるし。」
「まぁ、主人公が受けなんて誰も言ってねぇしな。」
そう、攻めと受けのイメージは少なからず誰しも持っているはずだ。
従来のタチネコであれば、
タチはイケメン・ドS・俺様・爽やか・生徒会長(委員長)・スポコン・ワンコ・不良等。
ネコは可愛い・平凡・元気・健気・ツンデレ・美少年・転校生・ポジティブ・不憫等。
もちろん、例である。最近だと、意外性が求められたりする。従来のタチネコではやっていけないのも分かる。だが、違うのだ。そこは受けだろ。となることがあるのだ。
特に、主人公は受ける側が多い。これが大いなる勘違いを巻き起こす。
「で?どんな話だったんだ?」
「ふっ、なんだったかな。いや、最初から嫌な予感がしたんだよ。主人公がやけにイケメンだなって思ってて。でも、結構破天荒だったからまぁネコだろうと思ってたんだ。でも、でも…。」
「まぁ、落ち着け。気持ちはわかる。で、ジャンルは?」
「青春系だ。」
「なんだとっ‼︎」
勘違いを巻き起こす要素その二。青春BLである。どちらもノーマル、ノンケの場合だ。
ノーマル、ノンケはゲイ、ホモと呼ばれる同性愛者(男性)でない者たちのことを指す。簡単に言えば、異性愛者。
両方がノンケの場合だと、立ち位置は初めは存在しない。そして、一番分かり辛い原因となるのはどちらとも好青年である場合が多いからだ。従来のタチネコ基準に値しないので、勘違いが起こるのである。
他にも逆‼︎と、立ち位置を変えろと思う場面はいくつもある。リバなんかもその原因となることが多い。
「作者も主人公攻めなら攻めと書いてくれればいいものを。」
「仕方ない。世の中そんなに甘くない。で?話はどうだったんだ?」
「…面白かった。」
立ち位置が思ってたのと逆でも別に面白くないとは言ってない。ただ落胆が凄いだけ。
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