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第4話

「では、白陵高校文化祭実行委員会議を始めます。本日は、実行委員長とこれからの予定を決めていきます」 1回目の会議は、俺の高校のメンバーだけだ。 各学年2人ずつの6人。 お兄ちゃんの高校が来ないとつまらない。 あれからお兄ちゃんには会えていないけど、実行委員になってるって信じてる。 「俺が、委員長を。他に立候補者は?」 「ありません!」 家の力に頼りたくないとか思っても、結局使ってる自分に嫌気がさす。 「文化祭は再来月といっても、あと6週間しかありません。例年にまして大規模になるだろうから、週に2回のペース……月曜と木曜の放課後に明章と合同で会議をしましょう」 自分でも多いかなとは思うけど…… お兄ちゃんと会える機会はできるだけ増やしたい。 こいつらも、それだけ俺と会えるのだから納得するだろう。 現に全員目を輝かせている。 「次は明明後日の木曜日です。では、解散!」 お兄ちゃんのいない会議を長引かせても意味が無いと、さっさと会議室をでた。 家に帰って、お兄ちゃんの部屋に行こうか悩んだけど、やっぱりやめた。 だって、明明後日には会えるし! だらだらとスマホを眺めていると、今日のメンバーからどっさりラインがきた。 どこから俺のラインを知ったんだか。 文化祭の内容には一応触れてるけど、全く意味の無いそれらをスルーした。

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