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第13話
文化祭当日。
俺は、こなつと待ち合わせている会議室に一人立っていた。
こなつと一緒にまわれば、注目を浴びることは間違いない。
そうなると、俺まで様付けされるか、こなつを好いている人達からいじめにあうかの2択になる。
ぼんやりとどうしようかなと考えていると、ドアがガラガラとあいた。
「お兄ちゃん!ごめんね、まった?」
「ううん、待ってないよ。それより、その服装でまわるの……?」
こなつは、バトラー服をびしっと着こなしていた。
それに加えて、眼鏡をつけ髪色と髪型もいつもとは違う。
これなら、ほとんどの人はこなつだとは分からないだろう。
それにしてもどんな格好でも、こなつはかっこいい。
同じ男として憧れる。
「俺のクラス執事喫茶するらしくて、その宣伝。………………では、参りましょうか、ご主人様?」
こなつは急に跪き、俺の手を取った。
下の角度から微笑まれるのは、恥ずかしすぎる。
「もう…ふざけてないで、いくよ?」
「照れた顔も可愛いですね?」
「執事も、弟もそんな事言わないし……」
「ふふ、可愛いのはほんとだよ」
あぁ……俺の弟はいつからこんなにイケメンになったんだろう……
Ωなら、こんなαと番えたら最高なんだろうな。
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