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第30話
「お客さん!こんにちは!」
「…?こんにちは」
カフェのドアの前に佇んでいた青年に、5歳くらいの男の子が声をかけた。
「あのねぇ、今日はお休みなの!明日はやってるよー?」
「そっか、残念。じゃあ、また来るよ」
「んー、でも入っていいよ!今日はパパがケーキ焼いてるから!」
「いや、迷惑だろうから…」
「萩花くん、そろそろ中に……、あぁ、萩花くんと話してくれてたんですね」
「ねぇ、一緒にケーキ食べていー?」
「もちろんですよ。さぁ、どうぞ」
子供は、やったぁと叫び、青年の袖を引っ張って、中に連れ込んだ。
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