30 / 41

第30話

「お客さん!こんにちは!」 「…?こんにちは」 カフェのドアの前に佇んでいた青年に、5歳くらいの男の子が声をかけた。 「あのねぇ、今日はお休みなの!明日はやってるよー?」 「そっか、残念。じゃあ、また来るよ」 「んー、でも入っていいよ!今日はパパがケーキ焼いてるから!」 「いや、迷惑だろうから…」 「萩花くん、そろそろ中に……、あぁ、萩花くんと話してくれてたんですね」 「ねぇ、一緒にケーキ食べていー?」 「もちろんですよ。さぁ、どうぞ」 子供は、やったぁと叫び、青年の袖を引っ張って、中に連れ込んだ。

ともだちにシェアしよう!