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54-半分……こぼしてしまいました-1
「ハクトさん……してくださ……ンッ」
先端からあふれる雫をモノ全体に塗り広げながらさすると、膝立ちのゴローくんの体がクッと沈んだ。
久しぶりの快感が刺激的過ぎたのか、体を支えるためにオレの首に腕をまわしてすがりながらも腰が逃げる。
だけど、顔が近づけば、ごく自然に唇があわさって……。
求めあう唇の隙間からふっ……ふっ……と堪えた息が漏れ、ゴローくんの大きな耳がビクビクと愛らしく揺れた。
快感を隠しきれない腰を引き寄せ、しとどに濡れるモノをさすり、反対の手でツルスベな毛並みのしっぽにクルクルと指を絡ませる。
ファサ、ツルッ、フワッ……。
しっぽのえも言われぬ感触は、オレの脳内麻薬を早漏にする。
シッポ・ハイだ。
気付けば十分以上ファサファサしてしまうほど中毒性が強い。
だけど今はゴローくんの全てにふれたいから……。
しっぽに指をくすぐられる感触を楽しみながら、尻の谷間を指でソロソロとなぞっていく。
「ん……お尻はダメです」
「どうして?」
「ダメ……ダメです」
言葉と裏腹に腰が反っていき、ヒクッヒクッとねだるようにお尻が跳ねた。
「ハクトさん、僕、もうイキます……」
「え、早いね」
「早くしないとです」
「えー。そんなつれないこと言わないでよ」
「だって……早くイカないと、どんどんハクトさんに可愛がって欲しくなります。ここは病院なので、それはダメです」
潤んだ目で求められ、理性が飛びそうになった。
いや、飛んだ。
「んくっ……ぁうう」
糸を引くほどとろみをまとった指二本を、いきなりゴローくんの後ろに潜り込ませてしまった。
「ごめん、痛かった?」
せめて快感を……と中からチュクチュクとシコリをさする。
「ううっ……出ますっ……出るから早く……!」
背を丸め、ググッと全身を引き絞るゴローくんにそう言われ、オレは咄嗟に……。
「ぁああっ!」
ゴローくんがなまめかしい悲鳴を発した。
我慢しきれなくなり、引き締まった腰を抱いて、強引に猛ったモノを挿入 れてしまったのだ。
焦ったゴローくんが手を彷徨わせ、精液採取用の袋を自らのモノにかぶせる。
けれどすでにオレの胸はゴローくんの飛ばした液体で濡れていた。
「……半分……こぼしてしまいました」
どうにかこらえた残りを採取用の袋に放ちながら、ゴローくんが眉を下げた。
「あー、でも、このくらいあれば大丈夫じゃないかな」
ボトル一本分も無いかもしれないけど。
「……」
涙目のゴローくんが微妙にオレを睨む。
「あ、急に挿れて、怒っちゃた?」
「怒ってません。けど、出ますって言ったのに聞いてくれないから、失敗してしまいました……」
ああ、怒ってる。
けど怒ってるという自覚がないらしい。
「ごめんね?」
謝りながらゴローくんの腰をつかんで猛ったモノで下から揺する。
「………っっっっ」
衝撃を緩衝しようとしているのか、ゴローくんのナカが痛いくらいに締まった。
ゴローくんの胸やあばらをなでながら、小刻みに揺らし、ソコが緩むのを待つ。
「ハ、ハクトさん、もう採りました。まだ、しますか?」
「できれば三本分って言われてるから、もう一回、イケる?」
「もう一回……はい」
ゴローくんの胸がドキドキと強く打っているのが伝わってくる。
「ねぇ、ゴローくん、どんな風にして欲しい?前から?後ろから?」
「ぁ……だったら、その……ひどくして欲しいです」
「え……」
意外な言葉に目を丸くしていると、ゴローくんが困ったように眉を下げた。
「その、虐待とか暴力じゃなくて、さっきみたいに、お腹空いている時のハクトさんが大好物の晩ごはんを食べる時みたいに……して欲しい……です」
「わかった。ガツガツ来て欲しいって事だね」
「はい。僕を大好物だと思ってください」
「まあ、最初から大好物だからね……」
グッグッと深く押し込むとゴローくんが顔をしかめる。
「ツラい?」
「ちょっと苦しいです。でも、中をこすってもらったほうが、ジュンとなって、苦しくなくなって、気持ちよくなります」
苦しそうなのに、嬉しそうで……その笑顔でヤる気が再燃した。
「じゃあ、もう、何も考えずにいくよ?」
「はい」
少し強引にベッドに仰向けに引き倒し、ゴローくんに自分で足を抱えて広げさせる。
羞恥に顔を歪ませ、自ら股を開くクールイケメン。
はあ、いい眺めだ。
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