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54-半分……こぼしてしまいました-2

ヒクつく窄まりに再挿入したモノをキュウキュウと締めつけられれば、あっという間に我を忘れた。 歓喜と快楽に溺れて、欲望のままに腰を突き動かし、無茶苦茶にナカに擦り付ける。 「ハァ……ぁあ……ゴローくん、信じられないくらい気持ちいい……!」 「ん……っくぅ……っ……っ……」 顔につくほどグッと膝を押し付け、折りたたんだ体をガツガツと突くと、オレの動きに翻弄されたゴローくんが詰めた息を漏らす。 まだ……苦しいのかな? 気遣うように額に浮いた汗を吸い取ると、快楽に顔をしかめるゴローくんが照れてふわりと微笑んだ。 そのあまりの艶っぽさにズキュンとハートを撃ち抜かれ、トキメキと快感が倍になってオレに襲いかかってきた。 「んはぁ……ゴローくん、イイよ。ああっ……もう、頭おかしくなりそう!」 体じゅうから汗が吹き出し、熱に浮かされたかのように頭が回らない。 しっとりとオレを包み込むゴローくんの心地よさに夢中になって、様々に角度を変えながら、馬鹿みたいに腰を振った。 ゴローくんを促し、挿入れたままバックに移る。 「ぁっ……ぁあ……!」 いつもは声を殺しているゴローくんが小さく、小さく喘ぎ声を漏らした。 これ以上興奮できないくらい興奮していたはずなのに、さらに『食欲』を刺激されてしまう。 もっと、もっとゴローくんを喰らいたい。 夢中で貪れば、どうしても普段より荒々しくなる。 パンパンと肌のぶつかる音が響き、ベッドもガタガタと鳴りつづけていた。 シッポに腹をくすぐられる愛らしい感触も気が狂いそうな快楽を増幅させてくれる。 「んっ……んぁっ……!」 四つん這いだったゴローくんの上体が潰れ、ベッドのシーツをつかんで耐えるように震える。 「ハクトさんっ……イクっっ……イキます……!」 「出そう?」 「……あ!そうでした。でも、出ない方です。出ないとイッちゃダメですか?」 「いや、いいよ。ちゃんと後でゴローくんのをこすってあげるから」 「ぁふ……っ……っっ……!」 聞いているのか、いないのか、ゴローくんはもう窄まりを引き絞ってイッていた。 「ぁはぁ…ハクトさん……ハクトさん……」 急に身をよじってオレにすがりついてくる。 「どうしたの、可愛い……」 「僕の頭の中が、全部ハクトさんで、だから……ハクトさん……うう……」 押し寄せる感情に混乱しているらしいゴローくんの目には涙がにじむ。 「オレの頭の中もゴローくんで一杯だよ」 ギュッと抱きしめると、先ほどまでの荒々しい衝動は消え、愛しさが溢れて溢れて、部屋全体を埋め尽くしていく。 ……そろそろオレも。 でも、ああ、終わりたくない。 その時、廊下側からパタン!と大きな音がした。 あ、忘れてたけど、ここ病院だ。 今のは何かを落とした音? 扉の外に誰かいる? それに、隣の特別室にも誰か在室してるかもしれないんだった。 ……あ。 そうだ。採取。 オレばっか気持ち良くなってちゃダメだろ。 いや、むしろオレは気持ちよくならなくていいんだ。 でも、はち切れそうなほど昂ってるこの状態で、今さら止まれない。 「ゴローくん、最後、またちょっと激しくしちゃうけど我慢してくれる?」 「我慢しないとダメですか?イッたらダメです?」 艶めいた声でささやかれ、震える腕で抱きしめられて、頭の中で何かがパン!と弾けた。 「イって良し!だよ、ゴローくんっっっ!」 あとは無茶苦茶だ。 感じるままにゴローくんに腰をぶつけ、快楽を貪る。 すると汗にまみれたゴローくんが、必死に体をよじってキスをねだってきた。 強引にアゴを引き寄せ、口内を犯すようなキス。 そのまま大きな耳を咥え、嫌がるのを押さえつけて耳の中に舌を這わす。 「ぁっ……ぁあっ!いやっ!いやです!」 体をよじり、暴れるゴローくんが、これまで聞いたことのないほど切実な喘ぎを漏らした。 それはすぐに甘く切ない響きに変わり……。 「ぁあっ……ダメです……もう……ダメです……!頭がおかしくなります……!」 激しい身悶えがピタッと止まり、射精を伴わない断続的な絶頂感にビクンビクンと震える。 すっかり緩んだナカはオレのモノに絡みつき、絶頂の震えとともに入り口が心地よく締めつけてくれた。 ……中に出すのはマズイよな。 中に出してはいけない理由を思い出せないまま、かすかな判断力を発揮した。 「ゴローくん、一緒にイこう?」 「……はぁ……はい」 ズルッとゴローくんのナカから抜け出す。するとゴローくんが、ほうっと息をついて脱力した。 「最後はお互いの手で、ね?」 「はい」 ゴローくんが恥ずかしそうに微笑む。 今のオレはその表情だけでイキそうだ。 同時に互いのモノを掴むと、どちらの手かわからなくなり、一瞬混乱に襲われる。 根元を少し強めに握っただけで、ゴローくんのモノがビクビクとわかりやすく膨張した。 これならゴローくんもすぐにイキそうだ。 太ももをしとどに濡らすほどのぬめりを利用し、ジュップジュップと手を滑らせる。 「っ……僕、もう……」 「ん、オレも。イこう、ゴローくん」 「は、はい……んっ……ハクトさん……んっっ……んんっっっっ!」 切なげに眉を寄せ、口を引きむすんでゴローくんが射精の快感に震える。 その扇情的な顔を見ながら精を放てば、脳内に快楽物質が溢れ、突き抜けた強烈な快感のせいか、一瞬どこか遠くに飛んだような感覚に陥った。 「はぁっ……はぁ……」 額を伝った汗が目に沁みる。 「はぁっ……はぁっ……今度はちゃんと採取できま……」 言葉半ばのゴローくんを、ギュッと痛いくらい抱きしめた。 こんな激しく愛し合ったのに、すぐにオレから意識が離れた事が嫌だったのだ。 『オレより精液採取袋の方が大事なのかよ!』 頭の中だけでそう叫ぶ。 ただ、現状では確かに精液採取袋の方が大事だ。 「ハクトさん?」 抱きしめたまま動かないオレの顔を、ゴローくんが不思議そうに覗き込む。 「……ハクトさん、今、僕に甘えてくれてますね」 ポンポンと優しく背中を叩き、クシュっと頭をなで、頬とまぶたにキスをして、ゴローくんが全力でオレを甘やかそうとしてくれる。 「んーーー!ゴローくん、優しいねぇ。ああ、もう、いい子。いい子!」 首にグリグリ頬をすりつけ、キスをお返し。 すると、ゴローくんが愛おしげに目を細め、オレの頬をなでた。 「ああ、もう、ゴローくんほんと大好…………ん?」 オレの頬をなでる指がぐっしょりと濡れている。 パッと反対の手を見ると、そこにはきちんと採取袋が握られている。 …………くぅ……やられた。 ゴローくんには優しさしかないってわかってるけど、自分の放った精液がたっぷりついた手で顔や頭をなで回されるのは、まぁまぁダメージがデカかった。 せめて手についてたのがゴローくんの精液ならプレイ的な感覚で受け入れられるんだけど、そっちは医師に要提出だからな。 はぁ。これって……。 ゴローくんに止められたにもかかわらず、こんな場所でサカりすぎてしまった罰……かな。

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