畳に座ったゴローくんが俯いて、ソコにトンと額をぶつけた。 それだけで『オレ』がギュンと臨戦体勢に入る。 ゴローくんは初めてのことは言われるまま素直に行い、二度目、三度目にようやく恥ずかしさを感じ始めるタチだ。 普段と変わらぬようでいて、全身から羞恥が滲み出す様子がなんともいじらしい。 少し迷って、服の上から唇を押し当てたゴローくんが、オレの顔を見上げると、意を決したようにベルトを外し、ファスナーを下げてモノを取り出す。 チュチュ……音を立ててキスをし、またオレの様子を伺ってきた。 「ゴローくん、もっとできる？」 「はい」 ちょっと舌を出し、チョンチョンとモノの先にふれさせる。 だけど戸惑っているのか舌先がピクピクと震え、そのたどたどしさがオレを興奮させた。 「ん……」 舌先がカリ首にまとわりつく。 戸惑いを見せるゴローくんに焦らされ、ほんの少しづつ積極的になっていくほどに期待が高まった。 もどかしいからこそ小さな刺激に敏感になり、むず痒いような快感に体が震える。 先端にぷっくりと盛り上がった期待の雫が、オレの反応を伺い見上げたゴローくんの頬を濡らしていく。 だけど、ゴローくんはそんなことに気付く様子もなく、オレの微笑に満足して、チロチロと幹を舐めている。 くすぐったさがそのまま快感となり、オレの太ももと勃ち上がったモノがビクビクと跳ねた。 暴れるモノに驚いて、ゴローくんが両手でしっかりとつかみ直す。 その手が心地よくて、褒めるように愛らしい大きな耳の後ろをシャカシャカと掻いた。 するとうっとりと目を細めたゴローくんが、ぽわーんと口を開け、オレのモノに横からハフッと柔く喰いつく。 そして舌と唇を使いながら、ハムハムと甘噛みを……。 甘えるようにオレのモノを食む姿が……。 「っ……か、可愛い……」 鼻の奥がツンとくるような興奮。巡ってそれが先端から溢れ出す蜜となり、まだゴローくんを濡らしていく。 「ゴローくん、ノンアノは体液で飼い主を覚えるって言うけど、どんな感じがするの？どんな体液でも全部同じ感じ？」 「ハクトさんと初めてキスした時は『僕の旦那さまなんだ』っていうのが体の隅々にまで広がる感じがしました。そして口いっぱいに『大好き』が広がって、とっても幸せな気分になります」 「そっか」 「あとこの先っぽから出てるのも……」 ゴローくんの赤い舌が覗き、自らの唇についた雫を艶かしく舐めとる。 「キスと同じように『大好き』が広がって、幸せな気分になります」 「美味しいの？」 「美味しくはないです。ペロペロするとドキドキします。はっ、恥ずかしいです」 トロンとした目つきのまま、ゴローくんがそわそわし始めた。 可愛いさに浸りながら眺めていると、甘噛みが止まった。 小さく動く目。 ゴローくん、どうした？ ……あ。恥ずかしさを我慢して頑張ってくれているのに、その努力をまだ褒めてなかった。 「ありがとう、ゴローくん。とっても気持ちいいよ」 パーっと喜びに染まる頬。 「美味しくはないけど、舐めるのは好き、なんだよね？」 「ぁ……う……。僕、そんな……ち、違います」 ゴローくんが唇を雫で濡らしたままそわそわと目を泳がす。 だけどゴクンと喉が鳴る音が、俺の耳には物欲しげに響いた。 戸惑うゴローくんに見せつけるように、自ら指で先端をなぞり、たっぷりと雫を集める。 「ねぇ、オレをもっと『大好き』になってよ」 パクパクと小さく動く口に、雫で濡れる指をツプっと差し込んだ。 「……んっ……」 オレの指にチュッチュと吸いついて、困惑顔なのに嬉しそうだ。 「ゴローくん、オレの、もっと深く咥えて」 「あ……でも……」 「やっぱり、イヤ？」 「違います。……僕は欲張ったら……ダメだから」 「え……？」 つまり、本当はもっと咥えたいってこと？ 嫌じゃないなら構わないだろうと、やや強引に顔を引き寄せる。 そして。 つぷ……。 まずは唇の隙間に浅く先端を差し込んだ。 「ゴローくん、ここからはお手伝いを頑張ってくれたご褒美だよ。遠慮せずに好きなだけしゃぶって？」 「ご褒美？」 『ご褒美』という言葉に誘われ、ゴローくんは羞恥しながらもオレのモノを口に含み、チュッポチュッポと吸い付き始めた。 一旦口に含めば、次第に大胆になる。 「んぁっ」 先端の穴に舌先を挿し込まれ、鋭い快感に腰が跳ね、喘ぎが漏れた。 「ゴローくん、前にしてくれたみたいに、根元まで全部咥えられる？」 陶酔状態のゴローくんが、喉奥でオレを迎え、唇で根元をしごいてくれる。 「んっ、上手」 何気ない褒め言葉に、ゴローくんがフッと幸せそうに微笑んだ。 ジュッと吸い付きながら、ゆっくり顔を動かす。 はふ……はむん。 漏れる息さえ愛らしい。 「ゴローくん、やっぱりコレをしゃぶるの好きなんだね」 うっとり顔と舌を動かすゴローくんの耳の後ろを掻きながらたずねると、コクンと頷き、一瞬ののちにハッとオレを見た。 「あ……ち、ちが」 「違うの？本当はイヤ？」 「イヤじゃないです。コレはご褒美だから。でも好きとか、そんな……そんなこと」 羞恥に震えるゴローくんの口を、腰をうねらせグプッとかき混ぜる。 「エッチなご褒美でうっとりしちゃうなんて、ゴローくんは見た目によらず、イヤらしい子なんだね」 オレの言葉にグッと縮こまってしまった肩を優しくなでた。 「でも、イヤらしい子になっちゃうのは、相手がオレだからだよね？」 「はい。もちろんです」 「そっか。すごく嬉しい。じゃあもっとゴローくんの恥ずかしくてイヤらしい姿を見せて」 ゴローくんがビシッと固まってしまった。 視線が定まらず、完全にパニックになっている。 「ゴローくん？」 「あ……その、どうしたらハクトさんに喜んでもらえる”もっとイヤらしい子“になれるか教えてください」 「……！」 まさかゴローくんの口からこんな言葉が飛び出すなんて。 まあ、例の如く何を言ったのかよくわかってないんだろうけど。 はぁ。このまま調子に乗ってイヤらしいことをいっぱい言わせたい。 でも、ピュアさもしっかり味わいたい。 ……悩む。 「ゴローくん、お友に旦那さまを喜ばせる方法たくさん教えてもらったって言ってたけど、これからオレが、お友達には話せないようなイヤらしいことをちょっとずつ教えてあげるから、一緒にお勉強していこうね」 「はい！……あ！うう……それは恥ずかしいコトですか？」 「うん。恥ずかしいコトだね。だから、誰にも言っちゃダメだよ？」 「は……はい」 ゴローくんの耳、シッポ、足の指まで全部丸まってしまった。 『お友達に話せないイヤらしいこと』なんて言ったけど、実際のところドノーマルな性癖のオレがすることなんてたかが知れてる。 それでもウブなゴローくんの羞恥心をくすぐれば、どんな普通(ドノーマル)なことだって刺激的で濃密な体験へと変わるはずだ。 「ゴローくん、充分欲情したから次はゴローくんの一番エッチで気持ちのいいところを可愛がってあげるね」 『それはどこですか？』と顔に書いたゴローくんがオレの視線をたどる。 そしてヒュンとシッポがお尻に張り付いた。 「隠さないでよ、ゴローくん。ほらどれだけイヤらしい子なのか確認してあげるから、ソコを見せて」 ゴローくんは無表情で目元をピクピク。だけど、緊張しているのか、こめかみに汗が伝った。 「こっちにお尻を向けて、ズボンとパンツを膝まで下ろして」 恥ずかしいことをすると前置きしただけでゴローくんの動きが羞恥で鈍くなる。 ズボンを脱いでもシッポがピタッと割れ目を覆う。 「ほら、手でシッポを退けて」 言われるまま手でシッポを持ち上げる。 だけど、尻たぶにぎゅっと力を入れていて、肝心なトコロは秘されたままだ。 「ふふっ。可愛いなぁ、もう。ゴローくん、ソコがもっとよく見えるように、足を肩幅より大きく広げて、腰をぎゅっとそらして」 「…………」 シッポを見せてと言えば恥ずかしげもなくズボンを下ろすゴローくんなのに、少し言い方を変えただけで羞恥に震え、しかめられた顔はさらに真っ赤になる。 腰にも汗が浮いて……。 ついにさらされたソコよりも、恥ずかしそうなゴローくんの顔にばかり目がいってしまう。 「ゴローくんのエッチな穴がムニムニと動いているよ。早くオレに可愛いがって欲しいってことかな？」 指でツツツとなぞるとキツく結ばれていた窄まりがさらにキュッと閉まる。 震える内ももと膝も汗ばんで……。 「うう……恥ずかしいです。僕がイヤらしい子になるのは無理……かもです」 「そんなことないよ。まだ明るい時間なのにホテルの居間でお尻の穴を見せつけて旦那さまを欲情させようとしてるなんて、ゴローくんはとってもエッチなことが大好きなイヤらしい子だ」 「こ、これはハクトさんが見せてって言いました」 「でも、ほら、オレのモノをしゃぶっただけでパンパンに勃ったオチンチンが、恥ずかしいトコを見られた喜びでピクピク震えてる。これってゴローくんがイヤらしい子だからだよね？」 「……それは……でも……ああ、うう……ハクトさん、僕はイヤらしい子じゃないと可愛がってもらえませんか？頑張りたいです。でも恥ずかしくて死んでしまいそうです」 とうとう畳にへたり込んでしまった。