「うーん。ゴローくんに死なれちゃ悲しいよ。イヤらしい子じゃなくても可愛がってあげるから元気出して？」 「元気がないわけじゃないです」 真っ赤な顔のまま律儀に返事をするゴローくんに手を伸ばした。 「本当だ。すっごい元気だね」 「ぁうっっ……っっっっっく」 股間の膨らみをやわやわと揉みしだくと、ばね仕掛けの人形のように背を跳ねさせる。 さらに、硬直し小さく震える愛らしいシッポに誘われ、双球のふくらみに指を滑らせた。 汗で濡れた割れ目からシッポの付け根へとゆっくり指を走らせれば、すぐにヒクつく窄まりにたどり着く。 指先が意思を持ったようにソコをなで、こね、割り入る。 「あ、う……あ……」 前後同時に与えられた快感に驚いたゴローくんが、オレの両手首を掴んだ。 それでも挿し込んだ指は快感を呼ぶシコリをこね、握る指はヌメリを塗り広げながらキツく緩くすりたてる。 「どうしてオレの手を止めようとするの？可愛がって欲しいんだよね？」 「っく……そ、そうです……けど。あっ……やめ……イク……ぁう……」 快感が堪え難いのか、顔をしかめたゴローくんの腰があられもなく踊った。 「後ろでだけならイっていいよ」 前でイケないように根元をぎゅうっとつかむ。 「うっ……ううっ……ごめんなさい。ごめんなさい」 「どうして謝るの？」 「ハクトさんにいっぱい出し入れしてもらってからじゃないと、メス穴ではイケません。でもオチンチンの方はもう……出したくて壊れそうです」 「そっか。じゃあ」 しかめられた顔にそっとキスをすると、オレはゴローくんの前にしゃがみ込んだ。 そして、限界まで張り詰めたモノを口に含む。 「……く！ダメです！オチンチンがキュンキュンしてっっ！キュンキュンするからっ！」 「いいよ。一回イッて」 「くっ……ぁっ………ダメ！旦那さまのお口に僕なんかのっっっ！」 膝をガクガク言わせながら必死でこらえる。 「大丈夫。初めてじゃないだろ？」 ややスリムだけどほとんどヒトと変わらないゴローくんのモノを口内で擦りたて、先端を喉で吸う。 ガクガクっとゴローくんの膝が震えたが、オレの頭を掴んで崩れ落ちるのを耐えた。 「ふくっ、で……で……」 口内に液が溢れる。 それでもまだ堪えようとしているのか、少量づつジュッ、ジュッと押し出される勢いで何度も溢れ、モノが舌の上でビクついた。 「うう……」 子種を含まぬ精液だ。 食の違いだろう。苦味、臭みはほとんど無い。 そして今日は少ししょっぱめ。 旅行で疲れたのかな。終わったら水分補給させないと。 「気持ちよかった？」 「……はい。でも……ハ、ハクトさんに見られながら、お口に白いのをお漏らししてしまうのが二番目に恥ずかしいことになりました」 男らしい顔を羞恥に染め、切れ長な目には涙がにじむ。 「ゴローくん……」 ごちそうさまです。あ、いや、そうじゃなくて。 「困らせて、涙目にさせてごめんね。でも『かわいいは正義』らしいから」 「…………どういうことですか？」 「つまり、オレを欲情させるために恥ずかしいのを我慢して、頑張ってエロかわいい姿を見せてくれたのは正しかったってことだよ」 困惑するゴローくんを抱き寄せ、着たままだった白いセーターを剥ぐ。 自分も手早く脱ぐと、オレの手技でふっくら柔らかくなった窄まりに怒張を押し当てた。 「ゴローくんのお陰でこんなにヤル気になったよ。ありがとう」 グッと押し込めば、ツルプニュ！っとゴローくんの窄まりが昂りを抱き締めてくれる。 「うれし……ぁっ……くぁあ……んくンッ！」 低く抑え気味の声が、堪えきれずに弾んだ。そして大きな黒い耳がピタッと頭に張り付く。 突き上げにふらついたゴローくんが座卓に手を付き、くくくと腰をそらした状態で固まった。 だけど窄まりはオレのモノを噛み締めては緩み、せわしなく快感を貪っている。 つつ……と、なだらかな背中に舌をはわすと、さらに腰がそって小刻みに震えた。 「ん……くーーー」 「ゴローくん、息が止まってるよ」 ズチュ……緩急をつけてナカを擦りたてる。 「っはぁっ……っクゥっっ……！」 相変わらずゴローくんは固まったままだけど、全身の肌がはっきりとわかるほど桃色に染まってきた。 「ゴローくん、気持ちいいの？」 「ぅく……」 ゴローくんの喉が鳴る。そして、倒れた耳がビビビと震えた。 「……もしかして、耳で返事した？」 また耳がビビビと震える。 「猛烈可愛いけど、ちゃんと言葉で言ってくれないと何を言ってるかわからないよ」 「……いぃ……で……す」 男らしい吐息まじりの艶っぽい唸り声。 でも実は、言葉や耳より、ゴローくんの窄まりの方がよっぽど雄弁だった。 緩やかな動きにはクンクンと収縮で自ら快感を高め、素早い動きには小さく腰を動かし快楽のポイントを差し出す。 そしてその無自覚な動きが、目が眩むような快感をオレに与えた。 クッと押し込めば熱いため息がもれ、くくくと引けば快感に息が詰まる。 「ゴローくん、夜に熟睡できるように、夕ご飯までゆっくりじっくりエッチしようね」 「は……ぁっい……んく。ゆうごはんはっ……ンなんじっ…です？」 「六時半だよ」 「！」 五時を指す時計を確認し、ゴローくんが腰を高く突き上げたまま座卓に突っ伏した。 「はっ……はぁ……は……ぁっ……くぅゥう…ムリですっっ……んく」 「大丈夫、大丈夫！」 「うぅっ…ぁはぁ…だいじょうぶじゃない……です。ハクトさんがとっても強く発情してくれたからっ……くぁう……僕は、熱くて、ビクンビクンして、頭がへんで、胸がドキドキしてて、『気持ちいい』のもっとすごいやつなので、ふあぅう……」 「じゃあ、優しくするから」 「優しくしても同じです。僕の中が『ハクトさん大好き』でいっぱいだからっ……はぁっっ……はぁっ……もうちょっとしたら大好きが体の中に収まりきらなくなって、っっく……体が裂けてあふれるかも、です」 「ゴローくん……そんなこと言われたら余計興奮するんだけど」 座卓にもたれるゴローくんの体をグッと持ち上げる。 同じくらいの体格なのに、ノンアノであるゴローくんは本当に軽い。 「んっ……ぁんっっ」 結合したままベッドの方へ歩き出せば、歩みの振動による快感でゴローくんがククッと体を縮めた。 そして、茶とベージュでまとめられたシックなベッドにゴローくんをそっと横たえ……ようとしたところでゴローくんが暴れた。 「ゴローくん、どうかした？」 暴れる寸前に視線を向けていた壁には鏡が据え付けられていた。 ゴローくんがオレの腕から逃げ、ベッドに飛び乗って、布団で体を、手で顔を隠す。 「……やっぱり……僕は変でした」 「ゴローくんは変じゃないよ？誰がなんと言おうとオレはカッコよくて可愛いって思ってるって何度も言っただろ？」 「はい」 「じゃあ……」 「でも、鏡で見たらやっぱり変でした。ハクトさんと同じ大きさで抱っこされててすごく変でした。顔もやっぱりハクトさんの方が可愛いです」 う……オレが小柄だから……。 「オレがゴローくんを可愛いって思ってるんだからいいの！」 「僕はいやです。ノンアノらしくないのに、可愛いノンアノみたいに旦那さまに甘えられません」 はぁ……。 納得してくれたと思ってたのに。 この問題は、何度も何度もぶり返すんだろうなぁ。 ……うん。 ならば、その度に籠絡(ろうらく)していくしかない。 「ゴローくん、ノンアノらしくないのが嫌なら、これはどう？」 カバンから取り出したものを見せると、ゴローくんが小さく首を傾げた。