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第12話※
駐輪場にバイクを停めた宗方の腕を掴む。
「寄っていくだろ?」
その言葉に宗方の目元が赤く染まった。天馬はすでに白い肌を蒸気させ、息も乱れ始めている。
宗方の腕を引き、荒っぽく部屋の鍵を開ける。強引に宗方を部屋に入れると、宗方のブルゾンの襟元を掴み自分に引き寄せると、噛み付くようにキスをした。
「か、しら……、ま、待って……く、だ……」
キスの合間に宗方が言うが、
「ヤダ……待てねぇ……」
そう言って、何度もキスをした。
「んっ……はっ……」
そのまま玄関に二人は倒れ込んでしまう。宗方は床に天馬の頭がぶつけないように、頭の後ろに左手を差し込んだ。
天馬は宗方の右手を取るとその手を自分の頬に引き寄せ、頬ずりする。
さっきまでこの手でバスケットボールを掴んでいたのだと思うと、妙に欲情した。
その手を口元に持っていくと、宗方の人差し指と中指を天馬は口に含んだ。
わざと音を立て、赤い舌を宗方に見せつけるようにチロリと覗かせる。指の股に舌先を這わせると、ブルリと宗方が震えた。
「指も……性感帯だって知ってるか……?」
妖しげに笑みを浮かべると、指を甘噛みした。
ピクっと肩が揺れたかと思うと、次の瞬間天馬は宗方に肩を抑えつけられていた。
目の前の宗方の目がギラギラとし、今にも自分に噛みつきそうな獰猛な獣に見えた。
ゾクリ……。
天馬はその宗方の顔に腰がズクズクと疼きが止まらなかった。
「そこまで煽ったんですから……何させれても文句ないですよね……?」
ゾクリ……。
(メチャクチャにされたい……)
宗方の唇が首筋に下り、獣のごとく鎖骨を噛み付かれる。
「……っ、ふっ……」
時折キツく吸われ痕を残され、Tシャツを捲られると、宗方の手が胸元を弄り赤い中心に舌を感じると、甘噛みをされた。
「あっ……!」
無意識に、もっと……そう強請 るように、宗方の頭を掻き抱いた。
「あ……っ、はぁ……」
宗方の手がベルトに手がかかり、下着を下されると天馬の中心をゆるゆると扱き始めた。
(あの手が……)
その手を見ると、掴んだボールをリングに叩き込む宗方の手と、今、自分の中心を握る手が同じなのだということに天馬は酷く興奮した。
天馬の目は、虚ろに宗方を見つめ半分開いた口からは、小さく途切れ途切れの吐息が洩れている。
「頭……」
宗方はそんな天馬の顔に煽られるように、手の動きを早めた。
「む……な、かた……」
ふるふると小さく身震いし、でる……そう呟いた瞬間、宗方の手に果てた。
その後、宗方にベットまで運ばれ、その日は唇が痺れるほどキスをし、互いのものを擦り合わせては何度も果てた。
いつもなら宗方と玄龍を重ねていた。だが、その日は一度たりとも玄龍の顔が浮かぶ事がなく、終始、宗方を欲した。
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