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第16話※

外に出ると、ジメジメとした空気が肌を纏った。 「オレはおまえのダンクのが、かっこいいと思う」 隣を歩く宗方にそう言うと、宗方は珍しく照れたように目を細めた。 「ダンクが見たい」 そんな無茶なことを言われた宗方は、顔をしかめている。 「ボールがありません」 「誰かに借りろ」 ダメ元で公園に行くと、偶然にも先日対決したグループと小学生の少年三人組がいた。 「あ!お兄さん!」 「バスケしよーよ!」 少年が宗方の手を引っ張る。 「なんだ、あれ以来仲良しか」 一人の男に声をかけると、 「まぁな。たまに教えてやってんだよ」 「さっき、インターハイ予選見てきた」 「ああ、そういや今日辺りからだったか」 明日見に行こかな、と男は呟いていた。 「早くダンクしろよ、宗方」 宗方は渋々ボールを手に取った。ボールを一人の男に渡し、何やら打ち合わせをしている。 宗方がコートの真ん中に立ち、頷くとそれが合図で男がボールを空に放った。 宗方が弧を描くボールを目で追いながら、タイミングを計るようにボールと一緒に走った。ボールがリングに近付いていく。それに向かって宗方が高くジャンプした。 ジャンプした宗方の体が弓なりにしなり、真っ青な空に羽ばたいているように見えた。 次の瞬間、空中にあるボールを掴み、そのままダイレクトにボールをリングに叩き込んだ。 その姿に天馬の全身に鳥肌が立った。 全員が言葉を失い、ボードがギシギシと揺れる音だけが響いた。 「ア、アリウープ……!」 隣にいた男が目を見開いている。 「す、すげー……!初めて生で、しかもこんな近くで見た……」 「凄い技なのか?」 「ああ……試合ではなかなか見れない大技だよ……」 宗方を見ると、もう一回やって!と子供たちにねだられていたが、首を横に振っている。 「宗方ー!もう一回!」 天馬がそう言うと、あからさまに嫌な顔をしている。 (見たい……もう一度、おまえが飛ぶ姿を) 宗方は渋りながら、もう一度アリウープを豪快に決めた。 片手でボールを掴み高く飛び、真っ青な空に浮いているようなそんな風に錯覚する。 その美しい姿を、天馬は携帯の写真に納めた。 天馬の下半身が疼き始める。宗方のバスケをする姿を見ると、天馬は抑えきれない程に欲情する。今すぐ宗方にキスして、あの肌に噛みつきたいという衝動に駆られる。どうしようもなく宗方を欲した。 アパートに着くと、ベットになだれ込んだ。 宗方を組み敷き、夢中になって唇に吸い付いた。 「か、しら……んっ……」 Tシャツを剥ぎ取るように脱がし、チュッ、チュッ……と音を立て首筋と胸元にキスをし、時折強く吸いつき痕を付けた。 「なんかオレ……おまえがバスケしてるの見ると……凄い興奮する……」 見事に割れた腹筋に舌を這わせ、ベルトを外し下着越しにすでに硬くなっている宗方の中心に触れる。 「んっ……はっ……」 宗方の吐息が漏れた。 下着から宗方の硬くなったそれを口に含む。 宗方も天馬の股間に手を伸ばし、天馬の張り詰めたもの下着から出すとそれを上下に扱いた。 「っ……んっ……あっ……」 宗方の手の動きに思わず、口を離してしまう。 その時、体が反転し、天馬が組み敷かれた。Tシャツを脱がされると、宗方の大きな手が天馬の胸を撫でた。 首筋に宗方の唇を感じ、チリっと痺れる痛みが走る。胸元に宗方の舌を感じ、胸の中心を舐め上げられると、天馬の体がしなった。 「あっ!は……っ……」 深く口付けをされ、宗方の手が天馬の中心に触れる。 「あっ……あっ……もう……」 「いって下さい……」 耳元でそう囁かられるとそのまま耳朶を甘噛みされた。 ゾクゾクと天馬の体が小刻みに震えたと思うと次の瞬間、吐精していた。 天馬の後ろが疼いた。宗方が欲しくてたまらない。 体を起こし、宗方を下にすると天馬は宗方の上に跨った。体が火照り肌が蒸気して赤くなり、虚ろな目を宗方に向けている。 「おまえの……入れて……我慢できない……」

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