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第17話※
宗方は、見開いた目を天馬に向けている。
「で、でも……」
焦ったように宗方が言うと、
「おまえは……!横になってれば……いいから……」
そう言って天馬は、ベットの枕元からワセリンを取り出した。
時たま一人でする時、秘部をほぐすのに使っていたが、ここずっとそんな欲求に駆られることがなく、殆ど存在を忘れていた物だった。
震える手でそれの蓋を外し、指に取ると自分の秘部に塗り込んだ。そして自分の指を差し入れると、そこをほぐし初めた。
「んっ、んっ……」
眉間に皺を寄せ、少し苦しそうにしている。
宗方はその天馬の艶かしい姿に理性が飛んだ。
不意に体を起こし天馬の手を掴んだと思うと、
「オレが……やります……」
そう言って、天馬の指を抜き宗方は自身の指を差し入れた。
「あっ!あぁ……」
クチュクチュ……と天馬の秘部が宗方の指を締め付ける。宗方は天馬に胸元に唇を這わせながら、空いている手で天馬の中心をゆるゆると扱いた。
両方の刺激で、達してしまいそうになる。
「っ……あっ、んっ……も……入れて……」
焦がれるように宗方を見るが、
「まだ……もう少し……」
そう言って、増やした指を動かし続けた。
ビクビクと天馬の体が震えている。
「は、早く……」
宗方も堪らず、指を抜いた。
「痛かったら、言って下さい……」
天馬の腰を掴むと、座らせるようにゆっくり自身に沈めた。
先が入ったところで、天馬を見る。苦痛に顔が歪んでいた。
「痛いですか?」
「いいから……そのうち馴染むから……」
天馬は自ら腰を下ろした。
「あぁ!あっ……はぁ……」
「全部……入りました……」
ギュッと天馬を抱きしめると、しばらく動きが止まる。
「中……熱くて気持ちいいです……」
はぁ……と宗方から吐息が洩れた。
「動いていいですか……?」
宗方の問いに、天馬はうなずく。
腰を掴まれ、ゆるゆると宗方の腰が動き始めた。
「あっ……あっ……」
久しぶりの後ろからの快感に天馬は、すぐに達しそうになる。
「そこ……もっと……」
「ここ……ですか?」
ズンッと宗方のモノが奥を突いた。
「あぁ!んっ……んっ、あっ……!」
何度もそこを突き上げられる。
「あっ、いい……もっ……と……」
宗方の背中を掻き抱き、自分から腰を動かしはじめた。
クチュ……クチュと動きに合わせて水音と天馬の艶やかな声が部屋に響いた。
「はっ……はぁ……」
宗方は天馬を下にすると膝裏を抱え、激しく突き上げ始めた。
「あっ…!あっ、ん……っ……いい……」
「頭……」
自分の肩口にある宗方の頭を抱えると、
「いくっ……」
天馬はブルリと震え、自分の腹に白い液体が飛び散った。
「オレも……」
くっ……と、宗方の動きが止まったと思うと、天馬の中からズルリと自身を引き抜いた。
「あっ……!」
急に中の圧がなくなり、違和感を感じる。宗方は抜いた自分の中心を何度か擦り、天馬の腹に吐精した。
「頭……」
宗方にキツく抱きしめられ、天馬も宗方を強く抱きしめた。
宗方が隣で、穏やかな寝息を立て眠っていた。
とうとう超えてはいけない一線を超えてしまった。宗方にどうしようもなく欲情し、宗方が欲しく堪らなくなった。
そして今日も、玄龍と宗方を重なることがなかった。明らかに、自分は宗方自身を欲していた。
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