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第5話
その頃、村はあやうく危機を逃れた事と、今までにないほど大量の獲物たちに湧いていた。
襲撃してきた分体触手達は呪術師のおかげで一網打尽となり、いまや大量の上質な収穫物と成り果てている。普段深部にしか生息しない種の大型魔物はことさら貴重で、とびきり高く売れるだろう。
もちろん、今回の討伐で手に入れた大量の大型魔獣と魔草類も高値で売れる。
おそらく村中が三年余裕で食べられるほどに利益が出る見込みだ。
また、村に被害が皆無なのも幸いした。
今表から呪術師達が帰ればハイテンションな村人や警備員達に間違いなくもみくちゃにされてしまうのは想像に難くない。
呪術師は森から式紙の蝶を飛ばして総隊長と村長に事情を伝えてから、裏口からそっと帰ってきた。
なにより、今は男の治療が優先だ。
「ああっ!せんせぇっ!」
男は風呂場で泡だらけになりながら呪術師に懇願する。
帰ってきてから風呂場へ直行し、何度も何度も乳首を責められながら男根を扱かれ、強制的に射精させられ続けていた。
「イッってる!イッてるからぁ!!」
ぐちゅぐちゅと淫猥な水音を立てながら擦り上げられる男の男根。
「まだまだ。旦那の中から媚薬を抜くにはこんなもんじゃ足らねえよ」
「あぁん!前は、もういいからぁっ、せんせぇ、……っ!」
朝から呪術師にお預けのまま放置され、触手には散々ギリギリまで責められて男の蜜壺はもう限界だった。今差し込まれている呪術師の細い指をキュウキュウに締め上げ物欲しそうに呪術師に懇願する。
しかし、呪術師はすげない。
「生半可な解毒段階で他人の精液を取り込むとかえって毒だ。堪えなせえ」
ぐちゅんっ
呪術師の指が紅く腫れぼったい後孔を嬲る。ほしかった呪術師の、しかし違うものによる刺激で男は半泣きになってしまった。
「ひんっ、ああんっ!そんなあ……っ」
「こんなにあちこち勃たせて、どんだけ触手に虐められてたんです?ここも、ここもすっかり熟れちまって……村に連れ帰るまで俺がどんだけ不安だったか」
ずちゅっ!
一気に指を三本に増やして奥へ突く。その度に男の孔から分泌する蜜とローション石鹸がよりいやらしく音を立て男を追い込んでいく。
「あぐっ、ああっ……せんせぇ、ひあぁ……っおねがい……っ!」
「ああ、ほら、イっていいですぜ」
ツンと尖った乳首を泡でぬるぬる弄びながら男の男根の摩擦ペースを上げる。一溜まりもなく白濁液を放つ男。開放感と媚薬による新たな熱で背筋に快感が走る。
「あああっ、またぁっ」
「堪らねえでしょう?媚薬が抜けきるまで、この強制発情は止まらねえよ?」
呪術師の細い指が男の鈴口をグリグリ抉る。何度も放出したはずなのに男根が萎えることはなく、絶え間なく焼け付くような欲情が男を苛む。背を丸め堪えるが肉欲の暴走は止まらない。
「もっと……あんっ、マシな手段はねえのかよぉっ、ああっ、そこ抉っちゃヤぁっ」
「こんな大量の媚薬粘液にやられちまったら薬での中和じゃおっつかねえよ。まずは精液から徹底的に体外排出だ」
耳元で低く囁きながら耳たぶを甘く噛まれ、その刺激で男がまた精を放出する。
「あああっ!」
「ようし良くできたな。その調子」
「こんなの生殺しだぁ……っ!」
前で何度もイかされても、肝心の胎の中の熱は収まらない。
今までさんざん教え込まれた身体は、呪術師を求めて止まない。
朝イタズラされてからずっと胎でくすぶった熱が触手の媚薬に煽られて凄まじい肉欲となって身体を過敏にさせていた。
あふれる寸前のコップの水のように張り詰めた男の身体は今や呪術師の吐息一つで容易く達してしまう。しかし、それも際限ない発情の前には決定打にはならず余計に情欲を煽るという悪循環。
呪術師はそれを知っているのだろうに、男が一番触れて欲しい場所をあえて外して、時に嬲り焦らし続けた。
連続射精を強要して体外に媚薬成分を出させる為とはいえ、キツイ。強すぎる快楽はまさに拷問。
「ほら旦那。まだだぜ?」
「ああっ、もう許してぇ……あんっ!」
脇腹をゆるく撫でられながら肉茎の裏筋をなぞられ、また達した。
勢いよくカーブを描いて放出される精液は未だ濃厚で媚薬の強さが伺える。
「ほうらご覧なせえ、こんなに酷い媚薬を入れられて……アンタはまったくいつだって危機感が足りねえんだ」
「せんせ……ああっ、怒って……る?」
呪術師の舌が、快楽に震える男の大きな胸を這う。乳首を甘噛しながら強く吸うと、両の胸からミルクが勢いよく溢れ出す。上気した肌に白い液体が淫らに散った。
「ああンっ!」
「当たり前でしょう。職場の連中を無意識に誑し込むわ、気をつけるって言ったのにも関わらず触手なんざに捕まるわ……目も当てられねえよ」
「たらし……?ああぁっ、そんな、ンンっ!あいつらは同僚でぇ……ひうっ!」
「まあそっちは後で処分、いや、対処しとくからいいとして、問題はその先ですぜ。献身の果てに村や他の奴らの為にあっさり身を投げ出しやがって。俺が来た時、自分のことは諦めてやがったな?アンタ」
「だってぇ……あぁっ」
「だってじゃねえよ。旦那は俺の物だ。このイヤラシイ肉体も」
肉壷の指をカギ状にして前立腺をえぐる。
「あうっ!」
「その生命も」
乳頭を引っ掻く。
「ひぁあっ!」
「なにより可愛い魂も」
快楽の涙で濡れる睫毛を舐め取る。
「みんな俺のもんだ。そうでしょう?旦那」
「先生……なんでアンタの方が泣きそうな顔してんだよ……」
「……旦那のせいですよ」
やわやわと胸を揉みながら口づけをする。
男は朦朧としながら思う。
触手に口腔を嬲られたときとはぜんぜん違う快楽。
呪術師の舌が、唾液が、体温が、何もかも不思議なほど心を灼き、甘く優しく愛おしい。
側にいるのに足りない。幾らでもつながっていたい。
散々絞り上げられているのに憎めない。
ここでようやく男は
(ああ、俺、酷いことしてたな……)
そう胸が傷んだ。
呪術師と出会う前なら仕事で死ぬのなんていつか来る当たり前の未来の一つでしかなかった。任務を果たせたらそれでいいと思っていた。でも……
ちゅぷ
水音をさせて離れると、間近のオレンジの瞳に謝った。
「ごめん、ごめんなさい、先生……」
呪術師は驚いたように目を見開き、にっと笑うと。
「旦那」
と頷いてもう一度深く口付けた。
角度を変えて二度三度。貪るように奪っていく。
男も巨体で優しく呪術師を受け止めて腕をその背に回す。
お互いの舌で相手を求める熱い口づけは、まるで其処が熱で溶けてお互いが混じり合うような錯覚を与えた。湯気で煙るバスルームでタイルに持たれながら男が寝そべる。
呪術師がその上に乗り、男の乳輪を抓った。
びくりと跳ねる鍛えられた腹筋。
「んっ……あ、せんせ……あ……」
「もっと、もっと呼んでくだせえ」
「せんせぇ……すき」
「ああ、本当にもう……っ」
呪術師は堪らず自分の剛直を男の秘部にあてがった。
赤黒く猛り血管を浮き出させた凶悪なシロモノは、今にも男を貫きたくてビクビク痙攣している。
「あ……っ」
その気配に男の声が嬉しそうにうわずる。
「旦那はまだ媚薬が抜けきってねえ。今俺のを突っ込めばアンタは丸1日は死ぬほど悶える事になる。どうする?今ならなんとか俺も……」
しかし、男はその脚を呪術師の腰に絡めて誘った。
「いい。だって俺が乱れても先生が食い尽くしてくれるだろ……?それに、俺もう先生が欲しくて限界だよぉ……」
男の唇が紅く濡れて果実のように呪術師を求めた。長い睫毛は湯気と涙に濡れそぼり、自分のミルクと湯にまみれた肢体が肌に触れた部分からむっちりとした質感を伝えてくる。立上がる壮絶な色香に呪術師はめまいを感じた。
「くっ、なんて顔しやがる……っ後悔しなさんなよ?」
男の情欲に濡れた半泣きの姿に呪術師は堪らず剛直で男の蜜壺を一度に貫く。
「あぁああっ!」
朝からずっとずっと待ちわびた物が来たと、熟しきった粘膜が歓びに震える。
ほぐされるだけほぐされ、焦らされに焦らされ、分泌した蜜液でふやけきったそこに黒々と硬い肉杭が穿たれる度、浴室があられもない嬌声にみちた。
ずっちゅ
ぐちゅっ
ばちゅん
「あっ!ああっ……あんっ、あんっ、そこぉ!一番奥っ……ああっいいっ……っすごいぃ……っ!」
「くっ、……ああ、旦那……ホントになんて体してやがる……絡みついてきて持ってかれそうだ」
男はゴリゴリに前立腺を抉られ、胎が裏返るほど擦り上げられる。
呪術師の肉棒の凹凸と男の蜜壺の粘膜が触れ合い発火するかと思うほどに熱を持つ。
男の男根はダラダラとみっともなく蜜を流しながら腹を打って音を立て、
熟れた乳首は快楽の所為で濃厚なミルクを吹き出し続けた。
呪術師が男の乳首に噛みつき勢いよく吸い上げ、乳頭にミルクをこすり付けるように歯でしごき、クリクリと舌で責める。もちろん穿つ腰を止めはしない。
じゅぷっずずっ
ばちゅっ
「ああんっ!あっ!だめぇ!ちくび、同時は、だめぇ!!」
堪らず胸を反らし腰をくねらせる男。だがその動作はより快楽を深めるばかりで悦楽の波が脳髄を犯していく。
胎の奥底でキュウキュウに締め付けられた呪術師は、男が乱れるほど剛直を巨大化させ萎えることなく貫き、速く、遅く、焦らしながら突き立て続けた。
「あああっ!まだおっきく……?!こんなのおかしくなっちゃうぅ……あンっ」
ばちゅん
ばちゅん
ぐちゅっ
ずちゅんっ
大きなストロークで深々と貫かれる度に男の目から正気が遠ざかっていく。
呪術師は一向に吐精する気配すら見せず男を侵食し続ける。
肌の密着した部分から溶けるように熱く、鼓動すら共有して貪り続ける。
「ああ、俺の、俺の旦那……!」
「あぁっ!イッちゃう!またイっちゃうぅ!!」
それは男が幾度となく乱れ、達し、媚薬の効果が切れて男が失神するまで続いた。
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