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第47話✳︎

『緊張してる?』 『うん。AV初めてだし、挿れられるのも初めてだから。…優しくしてね?』 『ははっ、もちろん。気持ちよくしてあげる。』  クリックした動画の冒頭は大学生と思われる美丈夫な男の人が1人ベットに座って、服を着たまま会話をしていた。芸能人にもいそうなほど、整った容姿とすらりとした手足をしている。冒頭は刺激の強い映像ではなかったので、ホッとする。 彼は21歳で某大学に通っており、セックスが好きとのことだった。『挿れられるの気持ちいいって聞いてたからすっごく楽しみ…。』と妖艶に笑う大学生を見て、俺より若いのにすごい手練れ感を感じた。 会話が終わると画面の外にいる人物から声をかけられ、大学生はゆっくりと服を脱ぎ、下着だけになる。すると、色黒でガタイの良い男の人が画面に入ってきて、大学生にキスをし始めた。 ちゅ、ちゅ…とリップ音がして、次は舌を絡めるような深いキスになる。キスが深くなるにつれて、大学生が相手を強く抱きしめる。 『ふ……、んぅ……、ん』 見ていると抱きしめ合っている姿が七瀬さんと抱きしめ合った姿と被り、恥ずかしくなった。しかし俺の気持ちが落ち着くのを待つ事なく、2人の行為はどんどん濃厚になっていく。 『後ろ初めてだから、前も舐めながら一緒にしてあげよっか。すごく気持ちいいよ。』 『…うん。気持ちいいことして。』 大学生は男の人からモノを舐められ、同時に多分お尻の穴に指を挿れられていた。お尻を触る前に、垂らされたトロリとした粘液の音だろうか。男の人が指を細かく動かすと、グチュ、グチュと卑猥な音が鳴り、喘ぎ声と混ざると更に淫靡になってくる。 『んぁ、…いい、すごく、あっ、気持ちいい……んっん』 (うわ…、すごい。大学生の子、すごく気持ち良さそう……。) 俺は動画を見ながら、下半身に少しずつジクジクと熱が集まっていくのを感じていた。下着の下で窮屈そうにしていた自分のモノを触れて確認すると、硬くなっている。 (……俺、勃ってる。男同士もいけるんだ。) 自分の身体の反応に戸惑いを感じながらも、動画への好奇心が高まり、見るのをやめようとはしなかった。 『ああっ、……ん、そこ…、気持ちい……っ』 『ここだね。じゃあ前立腺優しくとんとんしながら、指増やしていくよ。』 『うん…。…っう、ん、ん、あっ、ああっ』  穴に入れている指がどんどん増えていき、3本のみ込んでいるのを見て、こんなに指が入るんだと驚いた。痛そうだが、大学生はずっと気持ち良さそうに喘いでいる。 『トロトロになったね。可愛いから俺のも元気になっちゃった…挿れてほしい?』 『…ん、欲しい。いっぱい中に欲しい…。』 大学生が艶っぽい。ネバネバの粘液をお尻にさらに追加され、モザイクで見えないが男性のモノがゆっくりと入っていくのがわかる。 『ん、んんぁ…、……おっきぃ…っ』 何度か抜き差ししながら男性が腰を動かすとスムーズに中に入りきった。いきり勃った相手男性のモノは大きくて、動いたら皮膚が裂けるんじゃないかとドキドキしたが、大学生は蕩けた顔のままだった。 『あっ、いい…っ、もっと……っあ、あ、激しく動いて…っ』 大学生がねだると、挿入が徐々に激しくなっていく。 『ふっ、んあっ…、あっ、そこっ、イイとこ…当たる…』 『ココ?じゃあイジめてあげるね。』 『んっ!あっ、あっあ…、と、とんとん…されてる…っ、ああ!』 俺は思わず、ずっとムズムズしていた自分のモノを下着から出し、手で触った。画面を見ながら、手を動かす。 『…ッ、そろそろイきそう。もっと激しく動くよ?』 『えっ、もっと?ん!あっ!はっ、ああ…っ!激し……っ』 大学生の恥部と男性の腹部が触れ合う度にグチョ、グチュ、パチン、パチンと音が響く。男性の腰の動きが早くなるのと同じように俺は自分のモノを突く手の動きも早くなる。 『奥…っ、奥に当たってる!あ、ダメっ、あ、あ、なんかキてる!イク、イっちゃう…!』 『ほら、イけよ。中突かれてイけっ!』 『あ!あっあっ!んあ!………っィくう!』 「………っうあ…っ」 男性が激しく動くと、挿れられながら大学生はお腹の上に白濁の液を飛ばしていた。色黒の男性もイったようで、中からずるりと抜くと、その場所からも同じ白いものがトロリと垂れていた。 「はっ………あ。」 同じく自分の手に生暖かいドロリとした感触を感じ、目線を落とすとべっとりと精液が付いていた。 (イっちゃった……。) いつの間にか息が上がっており、はっはっと息を吐き出す。身体にはうっすら汗をかき、出した後の脱力感が襲ってきた。 脱力した状態でぼーっとしていたら動画が終わり、元の動画一覧画面に戻った。俺は携帯を置き、風呂場の洗面台の石けんで手を綺麗に洗う。 俺はそのまま布団に横になり、天井を見つめた。 「はあ…。俺は男の人も恋愛対象なんだ……。」 小さく呟くが、言葉に出すことで俺は今までの自分の価値観と変わったことを認識した。価値観が動画一本で変わってしまったことに戸惑ってはいるが、嬉しさも同時に感じる。 「七瀬さん……。」 名前を呼びながら目を瞑ると、七瀬さんと抱きしめ合った、あの時を思い出す。 七瀬さんの体温、七瀬さんの声、七瀬さんの息づかい、七瀬さんの手の心地よさ。そして俺を見つめる瞳。 七瀬さんの気持ちに応えていたら、あのままキスしたり、さっきの動画のように身体を繋げたのだろうか。 そう考えると、七瀬さんと先程の動画がリンクする。 『風間君。好きだよ。』 あの時の、あの部屋で抱きしめ合ったまま、七瀬さんがゆっくりと俺にキスをする。徐々に深くなってくるキスを受け止めながら、俺も七瀬さんを求めて唇を合わせる。 『服脱いで?』 七瀬さんの言葉通りに俺は照れながらソファの上で下着以外の服を脱ぐ。 『ここ、おっきくなってる…。俺が舐めて、気持ちよくしてあげる。後ろも気持ちいいよ。』 七瀬さんが俺のをねっとりと舐めたり、含んだりしてくれる。どこからか出てきたネバネバの粘液を絡ませた指で、俺のお尻をグチュグチュと触る。 想像していたら、またいやらしい気持ちが蘇り、下腹部に熱が集まっていくのを感じる。 「えっ………また?」 目を開き、頭だけ上げて下を見ると、またズボンが膨らんでいた。触って確認すると硬くなっている。さっき抜いたのに、こんなにすぐ硬くなった事は初めてで身体の反応に驚く。 七瀬さんを想像したからだろうか。そう思うと、七瀬さんとのエッチの続きを想像したくて、ドキドキしながら、再度目を瞑り、思い浮かべる。 『風間君、すごく気持ちよさそう…。もっと気持ちよくなりたいって、ここ、ヒクヒクしてるよ?』 お尻の中の指を動かされ、粘着音が響く。 『風間君の可愛い姿見てたら、俺のも硬くなっちゃった…。これ欲しい?』 七瀬さんが裸になって俺の耳元で囁く。七瀬さんのモノも大きく反り勃っており、これが俺の中に入るんだと思うとぞくりとした疼きを感じ、俺は下着の中へ手を伸ばす。 『物欲しそうに風間君のココ、ぱくぱく動いてるよ。嬉しいな…。ゆっくり挿れるからね。』 「ん………っ」 徐々に入ってくる七瀬さんのモノ。ゆっくりとした動きから、徐々に激しくなっていく。 『風間君の中、すごく気持ちいい…っ。風間君の気持ちいいところはここだよね?いっぱい突いてあげる。』 「……ふっ、…っ」 俺は七瀬さんに触られていると想像しながら自分のモノを突き、もう一方の手をお尻の方はおそるおそる伸ばす。 『俺、イきそうだよ…。風間君も気持ちよくなって。』 「ん、七瀬さん……っ」 俺にキスをしながら、七瀬さんが息を上げて腰を動かしていく。結合部の卑猥な音が七瀬さんの腰の動きに合わせて聞こえてくる。 お尻の中は怖いので、入り口をさわさわと触りながら、前の方で快感を高まらせる。 『風間君…っ、イくよ…!』 「はっ………、あ、あぅ…っ」 七瀬さんがイくのと同時に、自分も熱を手の中に吐き出した。ドロリとした感触が再び手の中に感じる。 手の中の精液が布団に落ちないように、手の平を上に向け、天井を見ていると、呼吸が落ち着いてくる。 「…七瀬さんでイっちゃった……。」 先程よりもイった後の脱力感を強く感じ、しばらくそのまま布団でぼーっとしていた。  

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