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第27話 初めての発情期⑦ ※
激しくて、息もまともに出来なくて苦しいのに。
身体は、そのあまりの快感に悦び震える。
頭はもう気持ちいいことだけしか感じ取れなくて、まともに機能なんてしていない。
脱力した身体で、懸命に呼吸を繰り返す。
過呼吸になりかけている雪兎に、それでも男は容赦なく行為に及ぼうとしていた。
後孔にぴたりと熱い何かが充てがわれる。
けれど、もう一歩も動けない雪兎はその"何か"に身体を固めることしかでしない。
ドクドクと脈打つそれが、ゆっくりと後孔に入ってくる感覚にあまりの圧迫感で呼吸がうまく出来ない。
「っ……は……ぁ……ぐ、あ゛あ……」
あまりの質量に苦しくて呻き声を上げる。
苦しさのあまり涙で視界がぼやけて。
しかし、そんな雪兎に無情にも男は挿入を止めない。
「っつ、あ゛あ……んぐ、ぅ゛……」
視界がうまく定まらない。
みちみちと音を立ててゆっくりと着実に男のモノが入っていく。
性に知識があまりない雪兎は男同士の性行為にどこを使うかなんて、そんなこと知りもしない。
そんなことすら考える余裕もない。
身体にでっかい杭を打たれるような感覚。
怖いのに、身体は中で蠢く熱に溶かされていく。
これが、ずっと欲しかったと悦びに震える。
ごちゅっ、と腹の最奥を突いて。
「ひっ、ぐあ゛あぁ゛っ……お゛えっ」
腹の中がいっぱいいっぱいで、苦しくて。
胃から何かがせり上がってくるような。
嘔吐く雪兎に、男はそれでも腰を打ち付けた。
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