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第78話 ゲームスタート

「負けた時には大人しく従うこと」に同意するように「わかりました」と深く頷く。  京極さんが負けたその時は僕を解放すること。今後一切近づかないことを約束し双方条件を呑んだ。   「ユキ、必ず探し出す」  京極さんと条件を交わした後、そんな言葉と共に後ろから抱き締められ首元にチクリとした痛みが刺さった。 「っ……や、やめてください!」  思わず後ずさって逃げれば、すぐに桐原さんが京極さんから守るようにして立ち塞がった。 「これ以上、白濱くんを霙の好きにはさせない」  真剣な声音でそう言い放つ桐原さんに京極さんは聞いているのか、いないのか……。  その視線の先は、桐原さんではなく僕を射貫いて離さない。  やがて京極さんは、桐原さんの耳元で何かを囁くと。 「束の間の自由をせいぜい楽しむんだな」  そう言い残し去っていく京極さんの後ろ姿。  賽は既に投げられた。  桐原さんとの短くも長い逃避行が幕を開けた――。

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