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第3話
あれから三年…。僕は二人を亡くしたショックから立ち直れずにいた…。目の前で死んだ兄と、後を追った文月さん……。僕はどちらも守りたくて、守れなかった…。
そして、二人がいなくなってから3回目の誕生日の日…。両親が交通事故で亡くなった…。
雨の降る日だった……。その日は、その年、
最大の豪雨で、視界が遮られるほどだった…。僕のバースデーケーキを取りに行った帰り道、トラックと正面衝突だった…。
僕は、二人が出かけていることを知らなかった
サプライズするつもりだったのと、おそらく不眠症になっていた僕を休ませようと紅茶に睡眠薬を混ぜたらしかった…。眠っている間に出かけて帰ってくる筈だったのに……。帰らぬ人になってしまったのだ。
僕はその日の夜手首を切った…。そして、僕のことを心配して見にきた叔母さんに助けられた…。叔母さんは看護師だったため、早急に、それでいて適切に対応してくれたため、僕は、生き残った……。
きっと天国で兄さんたちがまだ来るなって言っているのだろう……。
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