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第2話

 晶は舌なめずりをしながら、着ていたTシャツを脱いだ。ゴクリ、と圭一の喉が鳴った。 「アキ、お前、ちょっと待てって……っ」 「嫌や」 「アホかっ、こっちはその気ないって言うてるやろ」 「おれは、したいねんもん」 「あのなぁっ」  圭一のシャツをまくりあげ、臍に舌を這わせた。ブルリと圭一が身体を震わせると、晶はニヤリと笑い、自分の指を唾液で濡らしながら圭一のパンツのベルトに手をかけた。 「外は雨やし、オカンもおらんし、数学おもんないし」 「アキ――っ!」 「べつに、したくないんやったらケイくんは動かんでいいよ、勝手にやるから」 「なんでそんな怒り気味なんやアキ。アホって言ったんは、謝るから――」 「怒ってへんよ。アホなんは分かっとるし、おれがケイくんに欲情したから、えっちしたいだけやもん」  パンツと下着を同時に下ろしながら、晶は自分の後孔に指を入れた。現れた圭一のそれは本人の言う通り入れられる状態では無かった。それを晶は口に含み、先端を舌で舐めた。 「っふ……くぅっ」 「あ、今ちょっと反応した……感じた?」 「うるさい、くすぐったいだけやし」 「そ? でも勃ってきたよ?」  顔を赤らめた圭一に晶は気を良くし、竿全体を咥えて舌で舐めまわした。段々と硬く変化していくそれを晶は自分の解した後孔に宛がった。 「ちゃんと見とってや、ケイくん。おれ、一人でも出来るんやから」 「あのなぁアキ、」 「されるばっかちゃうねんで。おれだって、ケイくんのこと、気持ちよく出来るんやもん……っ」  圭一の程よく鍛えられた腹部に両手をつくと、晶は息を吐きながらゆっくり腰を下ろした。解しが足りなかったのか、一瞬、微かな痛みを感じたものの、ほぼひと息で圭一の屹立を全て呑みこみ、晶はへへっと笑った。 「……はいった」 「アキ……」 「ケイくんは動かんでいいからね、ぜんぶ、おれがするから……」  晶はそう言うと、腰を揺らし始めた。ゆっくり浮かせて半分ほど抜いて、また腰を落として奥まで入れる。圭一の顔が少しづつ快感に歪むのを見ると、晶は自分の中も蠢くのを感じた。 「ア、キ……っ」 「な、気持ちいいやろ、ケイくん……」 「くっ、そ……お前、あとで後悔すんなや」 「せーへんよ、おれがしたいって言ったんやもん」  空気が混ざって、グチュグチュと音が漏れた。晶も段々話す余裕が無くなって、甘い吐息を零した。呼吸が荒くなり、連動するように腰を動かすスピードが上がる。 「っあ、は、あん……あぁっ」 「はっ……アキ……っ」 「あぁんっ、あ、ケイ、く……んん」  晶の汗がポタポタと圭一の腹筋に落ちた。晶自身の先端から落ちる先走りと混ざって濁った水滴が、川のように結合部へと流れていく。それを目にしただけで、晶も圭一自身を締め付けた。 「やっば……すっげー眺め」 「っあ、あ、ケイ、くん……っ」 「俺ので勝手にオナって、アキって変態やな」 「っひ!」  圭一が晶の腰を撫でるように触れた。ビクビクと晶の身体が震え、先走りがまた漏れた。 「ケイ、くんは……触ん、なって……っあ」 「あ、また締まった。やらしー」 「うっさ……だまっ……あぁっ!」 「ほんま、アキってば、いつの間にそんなえろくなったん」 「だっ、め……ってば……ぁ」 「……アキのえっち」 「っ、あぁぁああっ!!」  晶は先端から白濁を飛ばし、ガクンっ、と身体から力が抜けた。晶の放ったものに塗(まみ)れた圭一の腹部に身体を倒し、荒く乱れた息を吐いた。 「触んなって、言ったのに……」 「アキが可愛かったからな、つい虐めたなった」 「ひど……」 「アキからしてきたんやんか。と、言うわけで」 「っえ、」  圭一は晶の身体を抱えると、繋がったままベッドに押し倒した。

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