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「んん……はっ、ながお、もう、イク…」 「うん、俺も……ッ」  永緒は激しく腰を打ちつけ、祥は身体がばらばらになってしまいそうなほどの快感に、嬌声を零し続けた。 「ああ、ん、…あ、ぁああアあッ!」 「っく、ぅ」  二人同時に迎えた絶頂に、祥は全身をびくびくと痙攣させる。身体の奥に熱いものが注ぎ込まれていく感覚が生々しい。  肩で息をしながら、祥はこんなことを思った。 (――あぁ、やっぱ俺、永緒のこと好きだわ) 「うん。俺も好きだよ」 「あ、ヘッドホンしてねーんだった」 「祥が考えてる事、すごく気持ちいい、って事くらいしか分からなかった」 「それで十分だ」  そして祥は、自ら永緒の顔を抱き寄せ口付ける。その気持ちよさに、身体が蕩けてしまいそうだ。  すると、息継ぎの途中で永緒が顔を上げた。 「そういえば、ずっと気になってたんだけど、このぬいぐるみって……」  永緒の視線は枕元に置いてあったぬいぐるみの方に向いていた。ゲームセンターで取ってもらったものだ。 「あ、それはッ!」 (マズイ、毎日それ抱いて寝てたなんて知られたら――) 「え、毎日これ抱いて寝てたの?」 「うわぁああー! もう何も聞くな!」  これ以上は恥ずかしすぎる。そう思って祥は永緒の耳を手で塞いだ。  すると、永緒が祥の手をそっと包み込んでくる。その温もりは、祥の心を落ち着かせていった。 「ずっと、祥とこうしとぃられたら良いのに」 「え、どゆこと?」 「俺は、心の声が聞こえない方が良いって思ってるから。だって、何も話してないのに全部分かっちゃうのって、つまらないでしょ」  そして永緒は、真剣なまなざしで祥の瞳を見つめるのだった。 「だからこうして――――祥の声を聞かせて」

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