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第4話

その日からあの綺麗な男の人は ちょいちょいお店に来るようになった。 あまり自分からは話す方ではないが こちらが話しかけたりすると 柔らかい笑みを浮かべて話してくれる。 その中で知った事。 名前はりょうさん。 涼しいって書いて涼。 そんな涼さんは7月生まれでB型。 お仕事は誰もが知ってる超大手で働く サラリーマン!カッコいいよね。 髪の毛や瞳の色は元からで お爺さんが北欧の方の生まれの人なんだって。 クォーターってやつかな? 特技は特に無いけど強いて言うなら ピアノだって。1度聴いてみたい! 涼さんは「あまり上手くないけどね。」なんて 言ってたけどきっと凄く上手なはず! 趣味は音楽を聴く事と読書と映画鑑賞で 音楽は洋楽が好きだけど邦楽も聴くらしい。 映画も邦画よりは洋画の方が多くて 本はミステリー物が好きって言ってた。 そして… αだということも知った。 でも涼さんはα独特の重々しいオーラがないから Ωの俺や円さんも気にする事はなかった。 1つ、また1つとどんな事でも 涼さんの事が知れる度に嬉しくなって 気づけば涼さんと俺が出会って もうすぐで一ヶ月が過ぎようとしていた。 今日も涼さんや優菜ちゃんとお話しながら お店のお手伝いをしていると… 「涼!!こんな所にいたのね!?」 と涼さんに怒りながら お店の中に女の人が入ってきた! その女の人は赤リップに大きな瞳が印象的で 深めの茶髪の髪をゆるくまいていて タイトスカートにピンヒールの靴が良く似合う ザ!大人の女性!って感じの人だった。 「最近帰りが遅いと思ったら! まさかBARで寄り道してたなんて!」 と涼さんに言ってるのを聞いて 随分親しい間柄の人なのはわかったけど それよりも俺が気になるのは いつもと全く雰囲気が違う涼さんの方だった。 あの優しい雰囲気は何処へ行ったのか 今は無表情で冷たい雰囲気で 話しかける事はもちろん近寄るのも怖い。 そんな涼さんを怖がる事もせずに たまたま隣に座っていた優菜ちゃんを見ると 「もしかしてこの女と浮気してたわけ!? こんな派手な髪の毛の色して 変な服着てる女の方が言いとか言い出すの!?」 と涼さんに詰め寄った。 それを聞いた涼さんが 「僕が何処へ行こうが君には関係ないよね? しかも初対面の方にむかって その言い方は失礼だよね?」 なんて聞いた事もない冷たい言い方で その女の人に涼さんが言ったのだ! するとその女の人は 「はぁ?よくそんな事が言えるわね!? 全部パパに言いつけてやるんだから!」 と捨て台詞をはいてお店を出ていった。

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