24 / 346

《3》

「いいか?これでも一応責任感じてるから、仕方無く部屋に入れてやったんだからな」 部屋に布団を敷きながら、良次が不機嫌そうに呟く。 とりあえず誤解が解けた様で、俺はようやく部屋に入れて貰えた。 「うん、サンキュ」 俺は良次のベットの横に敷いて貰った布団に、早速潜り込む。 「俺の部屋は可愛い女の子しか出入り禁止なのに、なんだってこんなむさ苦しい奴の隣りで寝なきゃならねぇんだよ…」 「…うん」 ぶつぶつ文句を言う声が、次第に遠くなっていく。 あんなに眠れないと思っていたのが嘘の様に、急激に睡魔が襲ってくる。 何だかんだ、慣れない環境で疲れていたのかもしれない。 「大体、ぬいぐるみがねぇと寝れないってガキか……。…………おい、嘘だろ…。何が寝れねぇだよ、もう寝てんじゃねぇかよ…」 良次は深く溜息を吐いた。

ともだちにシェアしよう!