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脅される《2》*

「よ、弱み…?」 何だか良くない予感に、思わず唾を飲み込む。 俺が戸惑ったその一瞬の隙に、良次は俺を押さえつける。 「ちょっ…!?」 良次がつけていたネクタイで、あっという間に腕を後ろ手に縛られる。 溺れた後でなければ、細身の良次の体等簡単に突き飛ばせたと思う。 だけど、疲弊した体は指を動かす事さえ辛い。 まさか、俺を痛めつけて口封じをしようと考えているのだろうかと、歯を食いしばって良次を睨みつける。 良次は、そんな俺の威嚇など意に介さず、俺に向かって手を伸ばす。 殴られると思い、覚悟を決めるが、良次はするりと俺の体に触れただけだった。 思うように動かない裸の身体を、良次の指が這う。 一瞬何が起こっているのか分からなかった。 ゾクリとした感覚が背筋を走る。 この感覚が何なのか分からない。 ただ、ぞわぞわと這い上がる感覚に、何かまずいと焦る。 「な、何…?」 「野郎の身体触るなんて絶対に御免だが、仕方ねぇな」 「あっ!?」 信じられない事に、良次の指の長い綺麗な手が自分の下着をずり下げ、股間に伸びてくる。 「……お前、勃ってんのかよ?」 「え…?」 「縛られて興奮したのかよ?気持ち悪ぃ」 言われて、陰茎を握られ上下に扱かれる。 「ひっ、あっ………!?」 そこは既に熱を持っていて、良次の手で、あっという間に引き返せない程に張りつめる。 信じられない事態に、頭は混乱している。 それなのに、体はどんどん煽られて追い詰められていく。 「やめ、やめ…ろ…!」 恥ずかしくて、悔しくて、 だけど、混乱している頭では、一体自分に何が起きているのか、分からなかった。

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