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脅される《3》*
男の自分が、何故こんな目にあっているのかも理解できなければ、良次が何故こんな事をするのかも分からない。
綺麗な顔をした良次に顔を覗き込まれれば、憤死しそうな程恥ずかしい。
同じ男なのに、これ程までに整った顔が世の中にはあるのかと、どこか頭の片隅で思う。
「おら、脚閉じんな」
「や…、いや…ぁっ…」
思わず漏れた声に、良次の動きが止まる。
「っ、変な声だすなっ…!!」
「や、や…、だって…ぁ…」
ヒクリと良次の咽が上下する。
俺の声が気持ち悪かったんだろうけど、そんなのは
俺のせいじゃない。
だったらやめてくれという叫びは、良次の手淫によって出る喘ぎに飲み込まれる。
初めて自分以外の指で弄られて、訳も分からない快感に追い詰められていく。
良次の手の動きは、自分でするのとは比べものにならない位巧みで
、
簡単に絶頂まで追いつめられてしまう。
その瞬間。
「ひっ…ぐ………!?」
根元を押さえられ、絶頂をはぐらかされる。
あまりの驚きと辛さに涙が滲んだ。
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