33 / 346
脅される《4》*
「男に触られただけで、んな乱れて。お前、童貞かよ?」
それか、本当にホモなのか?
そう鼻で笑われて、恥ずかしさに唇を噛む。
その間も焦らしながら、陰茎を良次の手が這う。
「あ…、あ…いや、やだ……!」
ーピコッ
一瞬、何かの電子音が聞こえた気がした。
それに弾かれる様に顔を上げれば、良次がこちらに向かってスマホを構えていた。
嫌な予感が頭を過ぎる。
まさか、
まさか、
まさか、
こいつ、写真に撮って俺を脅すつもりか…?
「や、や…、やめ…」
「やめて良いのかよ?」
良次の言葉に、ひくりと咽が鳴る。
今放り出されたら、どうして良いのか分からない。
もう、まともな判断力は残っていなかった。
ともだちにシェアしよう!