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憂鬱な日々《1》
あれから3日。
良次が妙な事をしてくる事は無く。
良次は相変わらず無愛想だった。
それでも、良次は飯を作ってくれたり、相変わらず俺は良次の部屋の布団で眠った。
もしかしたら、数日前の事は良次も嫌がらせにしてはやり過ぎたと思っているのかもしれない。
だけど、この1週間。
何となく気まずい雰囲気が漂っていた。
そんな中、学校から帰る途中の事だった。
「利久!」
聞き覚えのある声に振り向けば、慌てた様子で誰かが駆け寄ってくる。
「勇介…!?」
駆け寄って来たのは、新垣勇介。
保育園の頃からの幼なじみで、俺の親友だ。
勇介は目つきも素行も悪い俺とは正反対で、明るくて性格も良く、友達も多い。
そんな勇介は高校2年に上がった頃から、バンドでメジャーデビューしていた。
その所為か、最近は一緒にいる時間も減っていたが、勇介は時間を見つけては俺に会いに来てくれていた。
ただでさえ忙しいバンド活動と学生生活の両立だ。
俺に割く時間を気にする暇があれば、彼女でも作れば良いのに。
勇介が女子にモテる事は知っていたし、勿体ないと思う。
そう言うと、勇介は決まって困った様な苦笑いを浮かべる。
あまり興味が無いらしい。
俺としても、唯一の友人と呼べる勇介の存在は大事なものだから、有難くはあった。
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