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《4》

「新しい家はどうなんだ?居候させて貰ってるんだろ?」 「あ…、まぁ…。中々、仲良くなるのは難しそうだな…。俺は、上手くやっていけたらって思ってるんだけど…」 そう言いながら、良次にされた“嫌がらせ”の数々を思い出してしまい、ズシリと落ち込む。 「利久…、何か嫌な事でもあった?」 「え!?」 急に掛けられた勇介の言葉に驚く。 「そんな顔してる」 勇介の言葉に、急に泣きたくなった。 「ゆ、勇介…、俺っ…」 続く言葉が出て来なかった。 勇介の事を信じていない訳じゃない。 何でも話せる、大切な親友だ。 だけど、男に嫌がらせで体を触られて、それを撮られて、脅されているなんて、どう説明して良いのか分からなかった。 それで、勇介に軽蔑でもされたら、それこそ自分は本格的に立ち直れない。 黙り込んだ自分の肩を、勇介が叩く。 「利久が言いたくないなら無理には聞かない。でも、俺はいつでも利久の味方だから。それだけは忘れないで…」 「勇介………」 「もし、どうしても居候先に馴染めなかったらさ、俺と一緒に暮らさない?」 「え…?」 勇介の言葉に、俺は驚いて聞き返した。

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