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《11》*
「ごめん…」
「え…?」
良次が謝っている意味を、ボーッとした頭で考える。
中に出してしまった事を言っているのかと思うけれど、すぐにそうでは無い事を身を持って思い知らされる。
「利久、ごめん」
「ぁ…、んあ!?」
ずるずると浅い所まで引き抜かれた楔をまた最奥に打ちつけられて、悲鳴を上げた。
中に入ったままの良次は、もう勢いを取り戻していた。
引き抜いて、また奥を擦られる。
何度もそれを繰り返され、また行為が再開された事を知る。
過ぎる快楽に恐怖を感じて、力無く首を横に振る。
これ以上は、もう無理だ。
「…ぁ、も………、ゃ………」
「ごめん…」
だけど、良次は謝るだけで、やめてはくれない。
腰を奥に打ちつけられて、また揺さ振られる。
「あ…やっ…、も、無理…、やっ…」
中に出された良次のもので、ぐちゅぐちゅと濡れた音は更に激しくなっていく。
結局、解放されたのは、朝方だった。
疲労感で、意識を手放す瞬間。
「好きだよ、利久」
良次の囁きが耳に落ちる。
いけ好かない奴だと思っていた。
それなのに、
今はこんなにも抱き締められた身体が暖かい。
良次の腕の中に抱かれて、俺はそのまま眠りについた。
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