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《6》*
「腰、浮かして」
キスの合間に再び促されて、言われるままにすると、スルリと良次が下着を脱がせていく。
ぼんやりとした頭の隅で、また良次に見られてしまうと羞恥心が訴える。
だけど、唇と舌で口腔を愛撫されて、それは徐々に消えていった。
絡め取られた舌が甘く痺れている。
どれ位、口吻を続けていただろうか。
離れていく良次の舌を、自然と舌が追い掛ける。
名残惜しそうに良次の唇が離れていく。
とろりと良次を見つめれば、くすりと良次が笑った。
「キス、好きなんだ?」
「…ん、ぁ…」
「ここ、濡れてる」
「あ、ああっ…!!」
ペニスをゆっくりと扱かれ、鈴口から溢れた先走りをくるくると亀頭に塗り広げられる。
思わず漏れた喘ぎが浴室に反響する。
「中…、綺麗にしないとね」
良次の言葉に、思わず震えた。
「降りられる?」
ゆっくり、バスタブの縁から降ろされ、膝立ちでバスタブに掴まる様な格好をとるように促される。
「ゃ…、見る…な…」
お尻を左右に開かれ、襞が引き攣る。
普段空気が触れない場所が晒される感覚に、忘れたと思っていた羞恥心が蘇ってくる。
「少し腫れてるかな…」
「や…」
自分でも見た事の無い場所を覗き込まれて、逃げ出したい程恥ずかしい。
だけど、懇願しても良次は許してくれなかった。
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