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《6》

バキッー けたたましく乱暴にドアが開く音がし、すぐ後に、鈍い音がした。 驚いて目を開けると、優が吹っ飛び床に倒れ込む所だった。 「テメェ…!優っ!!何してやがるっ!?」 そこには、見た事の無いブチ切れている良次の姿があった。 良次が優を殴ったのだと理解した時には、良次は優に馬乗りになって、更に殴ろうとしている所だった。 慌てて良次の身体を押さえる。 「良次!よせっ!」 「うるせぇ!お前は下がってろっ!このクソ野郎を、ぶっ殺してやる!」 「り、良次!何にもされてない!何にもされてないからっ!」 本当に優を殺しかねない良次の勢いに、必死で優から良次を引き剥がす。 騒ぎにしたくなくて、優の言いなりになっていたのに、当の良次が暴力沙汰を起こしたのでは元も子もない。 「ってぇーっ!り、良次っ!待て!話せば分かるっ!」 「うるせぇぇっ!!!!テメェ、利久に何しやがった!?」 「本当に、何もされてないって!」 「そんな恰好で何もねぇ訳ねぇだろ!!」 恰好…? 自分の恰好に目をやれば、衣服が開けている。 そういえば自分でボタンを外したんだったと思い出す。 「ハハッ…、小野部の事、超大好きじゃん」 「何笑ってんだ、コラァッ!!」 「良次!」 優と2人で、何とか暴れる良次を押さえつけた。

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